特殊外来頭頸部・乳房再建外来
概要
概要
頭頸部がんの切除手術(顎、舌、口腔、咽頭などの悪性腫瘍切除手術)や乳がんの手術では、腫瘍の大きさにより広範囲の体の欠損が生じることがあります。失われた体の一部に他部位からの様々な組織を移植してできるだけきれいに修復するための再建外科専門の外来です。
特色・方針
食事、会話、呼吸に関わる顎、舌、口腔、咽頭などの悪性腫瘍切除手術や乳がん切除による乳房の喪失や変形は、その機能的喪失だけでなく著しい醜形により、日常生活や社会活動も大幅に制限されることがあります。
当科では、悪性腫瘍の切除後の根治的治療である機能的再建と、整容的結果を両立した診療を積極的に進めています。その再建外科手技には、近接する組織を移動させる有茎組織移植と、遠隔部から切り離した組織を血管吻合し再接着させる遊離組織移植とがあります。
近年、集学的治療(外科治療、放射線、化学療法)が進歩し、それに呼応し機能的な再建が目指されるようになっており、直径1mm程度の微小血管の吻合を顕微鏡下で行うマイクロサージャリ—の技術を用いた遊離組織移植が、様々ながんの切除後再建で積極的に適応されるようになりました。これら技術を駆使し、がんの拡大切除手術の後でも、少しでも元の生活に近づけるよう患者さんのQOL向上を目指しております。