特殊外来角膜外来
概要
概要
角膜は眼球の一番前に位置する透明な膜状の組織です。外界からの異物の侵入を防ぐバリアであると共に、外からの光をうまく目の奥に届ける役目を果たす大切な窓のような働きをします。そのため、角膜が混濁すると視力が低下します。
角膜外来では、角膜の透明性を保つために、感染症や非感染症のさまざまな病気の診断や治療を行っています。たとえば、コンタクトレンズによる角膜びらん(浅い傷)や角膜感染症、リウマチなど自己免疫疾患や重症アトピーによる角膜潰瘍(深い傷)、種々の原因による角膜浮腫(水ぶくれのような状態)、円錐角膜(角膜が突出する病気)などが挙げられます。
また、角膜とその周囲の結膜はお互いに関係しており、眼表面粘膜として一体として考えます。そのため、重症のアレルギー性結膜炎、細菌性結膜炎、薬剤毒性結膜炎、翼状片、腫瘍性疾患など多岐にわたる結膜の病気も、角膜外来で治療します。
特色・方針
患者さん一人一人に寄り添った丁寧で的確な治療を目指して診療を行っています。
とくに角膜感染症に対しては体制が整っており、鏡検・培養検査だけでなく、遺伝子検査(PCR検査)を用いて迅速に起因菌を検出し、特殊な微生物には自家調整剤を用いて、重症例も数多く治療しています。
外科的加療に関しては、眼の状態、全身の状態に応じて、最適な治療を提案させていただき、角膜表層移植、角膜全層移植、角膜内皮移植などの角膜パーツ移植のほか、角膜輪部移植、羊膜移植(再発翼状片含む)、角膜電気分解や塩酸掻爬も行っています。
なお、円錐角膜に対するエキシマレーザー治療やクロスリンキング、ICLは、当院では行っておりませんが、他施設への紹介も可能であり、まずはご相談ください。