特殊外来腎移植ドナー外来(腎臓内科)
概要
概要
わが国の腎移植の92% は生体腎移植で、多くが夫婦・両親・兄弟からの腎提供により行われています。腎提供者(ドナー)は、ひとつの腎を患者さん(レシピエント)に提供された後、推定糸球体濾過率(eGFR)は約40-50ml/min/1.73㎡となり、ほぼ慢性腎臓病のステージ3Bに相当します。
腎提供者(生体腎ドナー)の予後は、2009年から登録が開始され、2018年までの12,640例の生命・腎予後に関する調査が行われており、同年齢健常人と比較し、明かな差はないことが示されています1)。
しかし生体腎ドナーは、残りひとつの腎が、からだ全体に必要な機能を担う状態であり、高齢化傾向(平均57.9歳2))や、受診中断(術後1年時点で 6.3%1))の調査報告を考えると、定期的な検診を継続していくことが大切となっています。
腎ドナー外来では、生体腎ドナーの腎保護に必要な、定期的検診、生活指導、診療を行っています。
1)臓器移植ファクトブック IV.腎移植 39-40頁, 日本移植学会 2020
2)日本臨床腎移植学会・日本移植学会・腎移植臨床登録集計報告 2020
特色・方針
腎臓内科(血圧、血糖管理などの腎保護)、腎泌尿器科(手術に関する合併症、尿路結石など)の2つの診療科が半年間隔に、交替で、診察を行っています。