特殊外来乳房再建・リンパ浮腫外来
概要
概要
乳がんの治療のために失ってしまった乳房を、できるだけ元の形に戻すのが乳房再建です。いくつかある再建方法にはそれぞれメリット、デメリットがあるため、最も納得できる方法を一緒に考え、提案させていただきます。
また、上下肢のリンパ浮腫に対して外科的治療を行っています。
特色・方針
乳房再建について
当院では、乳房再建を希望される患者さんへ乳腺外科と形成外科で連携して治療にあたっています。当院で行っている乳房再建は、基本的に2段階の手術です。1回目は乳腺切除手術時に、エキスパンダーという皮膚を膨らます風船のような器具を入れ、きれいな乳房のための準備をします。その半年以降に、2回目の手術を行います。保険医療では、自分の体の他の部位(腹部、背部、大腿部等)の組織を乳房に移植する方法と、人工物(シリコンゲル)を入れる方法があります。乳がんの切除方法、乳房の大きさや形、体型、ライフステージによって適した選択肢を考え、ひとりひとりの患者さんの希望に沿った乳房再建ができるように心がけております。
リンパ浮腫について
リンパ浮腫とは、リンパ液の流れが悪化して慢性的なむくみを引き起こした状態で、がんの手術によるリンパ節の切除が原因となることが多いです。リンパ浮腫の治療には大きく分けて外科的治療と保存療法があり、両方を組み合わせて行うことが重要です。当院で行っている外科的治療はリンパ管細静脈吻合術(LVA)というリンパ液の流れを再建する手術です。ICGリンパ管造影検査と超高周波超音波検査を用いて、低侵襲で効果的な治療を行います。保存療法は、圧迫療法を中心としてリンパドレナージ、運動療法などが効果的で、緩和ケアセンターと連携して治療にあたっております。