診療情報脳卒中の急性期の治療について
脳神経外科・教授
岩瀬 正顕
脳卒中は、発症から3時間以内に適切な処置を受けることで後遺症を軽減できる可能性があります。一方、症状の軽い患者さんが脳卒中と気づかなかったり、救急要請を躊躇したりすることで、急性期の治療機会を逃していることが社会問題となっています。これを受けて、患者さんや家族に脳卒中を知っていただき、救急要請や救急医療機関の受診の抵抗感を緩和して、勇気を持って119番通報してもらう活動が行われています。
脳卒中センターの開設について
急性期の脳卒中の救急搬送の増加が予想される中で、受け入れ医療機関の整備も急務となっており、関西医科大学総合医療センターでは脳卒中の急性期医療の受け入れを考慮し、脳卒中センターを立ち上げ、患者さんの利便性を図りました。(平日9時00分~17時00分)
脳卒中センターは、脳血管障害を扱う脳神経外科、神経内科、救命救急センターが集まり、リハビリテーション科、地域医療連携部の協力のもと、機能の集約化と診断・加療の効率化を図るため2012年1月から開設されました。対象疾患は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などです。新しい脳卒中センターの基準を取り入れ、脳梗塞の血栓溶解療法(t-PA標準治療・脳血管内治療)を行います。
救急車で運び込まれる脳卒中に対しては、救命救急センターを窓口として脳卒中担当医が対応するシステムが2012年3月から施行されています。
外来受診を希望される患者さんに対しては従来通り、脳神経外科の外来で対応します。
地域の医療機関の先生方におかれましても、脳血管障害・脳神経疾患でお囲りの時はお気軽にご相談ください。
相談先 |
関西医科大学総合医療センター 脳神経外科 06-6992-1001(代表) |
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担当医師 | 岩瀬 正顕 |