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診療支援部門ブレストセンター

概要

患者のみなさんへ

ブレストセンターは各部門との強力な横の連携体制を基に、それぞれの乳がんの進行状況にあった適切な治療の提供を目指しています。ブレストセンターでは乳腺外科を中心に、形成外科・放射線科(診断・治療)・病理診断科、消化器肝臓内科、肝胆膵外科、呼吸器外科、化学療法センターなどの専門医療部門と密接に連携を取り、患者さんを中心とした集学的医療を実施しています。従来にない垣根を越えた診療を行うことによって、進行乳がん・早期乳がんに関わらず、より良い医療の提供を目指しています。特に切除不能・転移・再発乳がんであっても、患者さんが望まれれば、保険診療の範囲内で根治を目指した集学的治療を提供しています。

特色・強み

当ブレストセンターは切除不能・転移・再発乳がんの最後の砦となるべく、患者さんが希望されれば、バイオロジー・ラショナーレに基づいた、根治を目指した治療を提供しています。それによりこれまでに多くの進行乳癌の方が無病状態に到達・維持されています。

化学療法は、隣接する化学療法センター(40床)と連携し、主に外来でおこなっています。化学療法にともなう脱毛に対して、希望される患者様には、頭皮冷却装置を併用した脱毛予防を提供しています(※数に限りがございます。一泊入院での実施となります)。

臨床上明らかな腋窩リンパ節転移が無い場合、ラジオアイソトープ法・色素法を併用した、診断精度の高い、センチネルリンパ節生検を行っています。センチネルリンパ節に転移が無い場合には腋窩郭清を省略する事が出来ます。

主な対象疾患

  • 根治治療を希望される進行乳がん(切除不能乳がん、転移乳がん、再発乳がん)
  • 乳房再建を希望される早期乳がん
  • 根治切除可能な早期乳がん

患者のみなさまへ

乳がん手術によって失われた乳房の形をもとの形に近づける手術です。
女性にとって乳房とは単なる臓器ではありません。女性としてあるべき形を司る大切なものです。「自分らしさ」を取り戻すために、乳腺外科とわれわれ形成外科がチームとしてご提案できる医療があります。
大きく分けると自分のお腹の脂肪や背中の筋肉を使う方法(自家組織再建)と、シリコンインプラントなど人工の物を使う方法があります。 日本形成外科学会の関連ページをご参照ください 
https://www.jsprs.or.jp/general/disease/malignancy/
 
1.入院期間はどれくらいですか?
自家組織再建の場合3〜4週間は必要になります。人工物による再建の場合
初回の「乳がん切除+エキスパンダー挿入」時は約2週間です。最終的にインプラントに入れ替える時は約1週間程度です。
 
2.費用はどれくらいですか?
自家組織再建は30万円〜60万円程度です。ティッシュエキスパンダー挿入手術は10万円〜20万円、シリコンインプラント入れ替え時は30万円程度ですが、「高額医療費の払い戻し制度」の適用を申請されますと、実質的な負担額は8〜10万円程度となります。詳しくは医事窓口にお問い合わせください。
 
3.合併症にはどのようなものがありますか?
感染すると問題になります。頻度は少ないですが、とくに人工物での再建はいったん感染してしまうと人工物を取り出す必要があります。