診療支援部門人工関節センター
概要
患者のみなさんへ
日本の高齢者は65歳以上でなく75歳以上と言われるくらい寿命が延びていますが、関節の軟骨はこの急速な寿命の延びにはついてきていません。関節の軟骨がすり減り痛みを生じる変形性関節症で悩まれる患者さんが増えています。痛みをとるための人工関節手術は広く行われるようになりましたが、より高度な技術が要求される高度変形や再置換術等また総合的治療を要する合併症を有する患者さんに対しても包括的に治療が行える施設としてこの人工関節センターがあります。最近、再生医療と称して手術しない方法が自費診療で行われています。わらをもつかむつかむ思いでもわらはつかまないようにしてください。流されてしまいます。
関西医大総合医療センターが附属病院時代より30年以上に渡り滝井の地にて診療してまいりました。このたび定年を迎えましたが、理事長特任教授として総合医療センター人工関節センターの再スタートを命じられました。この分野で真に患者さんのお役に立てるセンターになるよう努力したいと思います。
特色・強み
股関節外来の担当は30年以上となり、股関節膝関節を中心に人工関節の手術は5,000例を、骨切り手術は500例を超えました。長い間の痛みから解き放たれて、関節を意識しなくて済む生活に戻られることを切に希望して診療しております。長年の経験と過去のデータの蓄積から安心していただける治療を提供させて頂けるかと思っております。
【両変形性股関節症の術前】
人工股関節置換の手術を受けたら脱臼を心配される方もおられるかもしれません。当科では手術後の行動制限はしていませんが、脱臼の頻度は非常に少ないです。正座、自転車、ゴルフなど自由にしていただいています。
【両側同日手術後20年】
人工関節手術での感染の頻度は低いですが、感染が起これば長期入院となります。術前に鼻腔培養を行ったり感染対策は十分行っております。過去4年間での感染率は0.5%で、MRSA感染は0%でした。もし他の合併症が生じても内科との連携は密接に行っており、総合病院の強みを発揮できると思っております。信頼される治療を目指しております。
【両変形性膝関節症 術後15年】
主な対象疾患
- 変形性股関節症
- 変形性膝関節症
- 大腿骨頭壊死症
- 関節リウマチ