診療支援部門手外科センター
概要
患者のみなさんへ
当センターは手外科を専門にしたスタッフにより、上肢(上腕を含めた肘関節以下から指先まで)の、外傷や疾患でお困りの患者さんを、保存療法・手術療法により、治療するために設立されました。整形外科、形成外科、リハビリテーション科とも連携することによりチーム医療が行えるよう体制をとっております。
最近数年間の当センターの実績からは、手指の変形性関節症と関節リウマチなどの膠原病で障害を生じた上肢に、関節形成術や人工関節手術を行い、国内外で論文発表や講演を行う機会が増えてまいりました。高度の手指関節の拘縮に対して創外固定を用いた治療も継続して行い、国内外へ知見を発表しております。手外科の中でも特に四肢の麻痺、重度外傷後の再建も行ってきました。「眼は世界へ向け、手は患者さんへ、足は地域に。」をモットーと致しております。手が上手に使えない・痛い・動かないなどお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、最新の診断と治療方法を提供できるよう精進してまいります。
特色・強み
平成30年より始動しました。附属病院の堀井理事長特任教授は手足の先天異常・肘関節機能再建を専門としており、連携をとって、手外科の診療・研究・教育を進めております。各病院にはそれぞれ経験あるハンドセラピストが在籍して、スプリント作成・術前後リハビリを担当しています。
上肢外傷全般の初期治療から、変形性関節症・関節リウマチ・末梢神経障害・感染性疾患・脳卒中や頸椎の障害も含めた麻痺手の再建など、また救命センターからは腕神経叢損傷、重度外傷などの重度で専門性の高い外傷の相談を受けマイクロサージャリーも駆使して治療しています。
あらゆる上肢の疾患に対応できるように、手外科専門医4名、名誉会員、評議委員、指導医を中心に、整形外科専門医、ハンドセラピストが協力してチーム治療を行っています。チーム医療と全体4病院とリハビリ学科のwebでの勉強会も隔週で行っており連携を強化しています。
主な対象疾患
- 変形性関節症(肘、手関節、手指、ブシャール結節、へバーデン結節など)
- 母指CM関節症 母指種子骨障害
- 関節リウマチによる肘から手指の障害や変形
- 絞扼性神経障害(肘部管症候群、手根管症候群など)
- 麻痺手・麻痺上肢(橈骨神経麻痺、尺骨神経麻痺、正中神経麻痺、腕神経叢損傷、頚髄損傷後、脳卒中後、頸椎疾患に伴うものなど)
- 先天異常手
- 外傷後の機能障害や外観不良などの障害が生じた手
- 拘縮(上肢全般、肘、手関節、手指など)
- 腱鞘炎
- 腱損傷・断裂
- 爪変形
- 手に生じた腫瘍(巨細胞腫、血管腫、神経原性腫瘍など)
- 骨折(肘、手関節、手指に生じた外傷全般)
- 感染性疾患(非定型抗酸菌感染症、骨髄炎、化膿性腱鞘炎や関節炎など)
学会認定施設
日本手外科学会 基幹研修施設