診療科精神神経科
外来診察 北館1F ※初診や再診の受付完了後にお越しください
概要
患者のみなさんへ
当科では、総合病院の精神科として、難治性を含めた精神疾患、認知症疾患などに幅広く外来及び入院で対応しています。ご受診いただいた方は各曜日の初診担当医が診察し、基本的に2回目の受診から症例に応じた主治医が担当します。近年は治療手法が大きく発展しており、新たな薬物療法やニューロモデュレーションと呼ばれる神経刺激療法、リハビリテーションなどが開発されていますが、当院では多くの治療が実践可能となっています。各疾患に対しては、それぞれのエキスパートが診療にあたりますので、安心してご受診ください。
当院は医学教育機関であるため外来診療に多くの研修医・医学生・看護学生等が同席する場合があります。加えて、当科は初診、再診ともに全例予約制を採っております。ご理解いただけましたら幸いです。
特色・強み
うつ病専門治療
関西医科大学総合医療センター 精神神経科では、うつ病治療に特化した専門スタッフが、軽症から難治性うつ病まで一貫した治療を行っています。診断から外来治療、入院治療、修正型電気けいれん療法(m-ECT)、反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)、さらに復職支援(リワーク)や再燃予防まで、包括的かつ適切な治療を提供しています。
当科の主任教授である加藤正樹は、うつ病をはじめとする気分障害、特に難治性うつ病の診療を専門としています。患者さま一人ひとりに合わせた適切な診断と、必要最小限の薬剤による治療を大切にしており、薬を増やすだけでなく減らすことで改善を目指すアプローチにも取り組んでいます。
こうした臨床実績と教育活動が評価され、NHK「あさイチ」では「知っておきたい!大きく変わったうつ病治療」にて講師を務めました。また、現在は日本うつ病学会のうつ病診療ガイドラインの作成責任者も務めています。

入院
外来治療で効果が見られない場合には、難治性うつ病・気分障害に対する8日間の検査入院プログラムを提供しています。限られた期間内で、通常の外来では実施が難しい脳・身体・精神にわたる包括的な検査を行い、専門医による正確な診断と治療方針の提示を行います。
検査の結果をもとに、治療の改善につながる根拠を明らかにし、今後の方向性を見出していきます。
検査内容と治療の流れは左記のようになります。

外来
当センターでは、脳・身体・精神を包括的に評価したうえで、必要最小限の薬剤による個別化治療を行っています。産業メンタルヘルスに精通したスタッフが在籍しており、復職支援、再燃・再発予防、職場環境の調整についても丁寧にサポートいたします。
さらに、うつ病による休職中の患者さまには、復職を目指した専門的なリハビリプログラムを提供するリワークセンターをご案内しています。
リワークセンターでは以下のようなプログラムを実施しています:
・マインドフルネス
・認知行動療法(CBT)
・認知機能改善プログラム など

治療抵抗性疾患に対する治療
当科では、クロザピンや電気けいれん療法、反復性経頭蓋磁気刺激による治療抵抗性精神疾患に対する治療を積極的に実践しています。当院はこれらすべての治療を行うことが可能な医療機関です。

精神疾患・身体合併症センター
当科では救急救命科と共に、2013年に北河内の複数の精神科病院と手を結び、精神疾患の患者さんの身体合併症医療を担うハブ&スポークモデルを導入し、2017年からは「精神疾患・身体合併症センター」を設立しております。今後も身体合併症例を積極的に受け入れたいと考えています。

リワークセンター・作業療法
リワークセンターは、うつ病などで休職中の方を対象に復職に向けたリハビリを専門に行います。心理療法、コミュニケーションスキル向上、認知機能改善などのプログラムへの参加で、無理なく復職できるように支援します。(リワークセンターお問合せ:06-6993-9594)
作業療法は、作業・活動を用いた治療プログラムです。入院中および通院中の方の症状改善を促すとともに、その人が希望する生活が送れるよう支援します。
主な対象疾患
- うつ病
- 双極性障害(躁うつ病)
- 不眠症
- 統合失調症
- アルツハイマー型認知症
- レビー小体型認知症
- てんかん
- 物質関連障害および嗜癖性障害
- 不安障害
- 神経発達障害
- 食行動および摂食障害
各種実績
- 診療実績(2023年度)
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1日平均入院患者数 25.5人 平均在院日数 39.4日 1日平均外来患者数 101人 - 疾患別患者数(2023年度)
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うつ 651人 統合失調症 549人 認知症 447人 てんかん 119人 神経症・不安障害 1,027人 双極性障害 55人 発達障害・自閉症 173人
学会認定施設
・日本精神神経学会
・日本臨床精神神経薬理学会
・日本総合病院精神医学会
・日本老年精神医学会
・日本認知症学会
・日本臨床生理学会