診療科消化管外科
外来診察 本館2F ※初診や再診の受付完了後にお越しください
概要
患者のみなさんへ
消化管外科では、消化管領域(食道、胃、小腸、大腸、肛門)に対する治療を主に行っていますが、外科的治療をはじめ、がん薬物療法など最新医療の提供を目指しています。特に内視鏡外科の充実を図り、食道・胃・結腸・直腸がんに対し、積極的に腹腔鏡手術や胸腔鏡手術を行っています。また、ダヴィンチXiによるロボット支援手術も導入しています。さらに、高度進行がんに対する治療として、集学的治療(手術+薬物療法・放射線療法)やconversion therapy(腫瘍制御後の根治切除)も積極的に行っており、長期予後の向上を目指しています。また、切除不能進行症例や再発症例には最新の分子標的薬や免疫療法薬を用いた薬物療法を行い、予後の延長やQOLの改善に努めています。
なお、2014年から日本でも保険で認められた比較的新しい、排便機能障害(便失禁)に対する仙骨神経刺激療法も行っています。腰背部に装置を埋め込み、仙骨神経を刺激することにより便のもれを少なくすることができます。当院は保険承認の根拠となった臨床試験を行った全国5施設のうちの一つで、治療を行った80%以上の症例に効果が認められています。
特色・強み
単孔式内視鏡手術
お腹の1ヶ所の創で行う最新の内視鏡手術です。胃腫瘍に対する単孔式腹腔鏡・内視鏡合同手術や単孔式胃内手術、虫垂炎に対する単孔式虫垂切除術などで、おへそ1ヶ所の創で行うため、創がほとんど目立たない整容性に優れた低侵襲な手術です。
【単孔式内視鏡手術】
ロボット支援手術
2022年度に最新の手術支援ロボット(ダヴィンチ Xi)が当院にも設置されました。消化管外科では、現在、直腸・結腸がんに対するロボット支援手術を行っていますが、今後、胃がん、食道がんなど他の疾患にも適応を拡大する予定です。
【ダヴィンチXiによるロボット支援手術(直腸がん)】
手術だけでは再発が予想される進行がんに対して術前治療(化学療法や放射線療法)と外科治療を組み合わせた治療や切除不能がんに対する「腫瘍制御後の手術」を積極的に行っています。
また、術前治療後の括約筋間直腸切除、超低位前方切除などの肛門温存手術、側方リンパ節郭清術、骨盤内臓器全摘術に対しても腹腔鏡手術やロボット支援手術を導入しています。
【術前化学療法(NAC)】
主な対象疾患
- 食道がん、食道良性腫瘍、食道憩室、食道裂孔ヘルニア、アカラシアなど
- 胃がん、胃粘膜下腫瘍(GISTなど)、十二指腸腫瘍など
- 結腸がん、直腸がん、小腸がんなど、腸の悪性疾患
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、感染性腸疾患(虫垂炎など)、虚血性腸疾患、腸閉塞、骨盤臓器脱(直腸脱)、排便機能障害(便失禁など)
各種実績
- 診療実績(2022年度)
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1日平均入院患者数 12.2人 平均在院日数 14.9日 平均外来患者数 23.2人 - 疾患別患者数(2022年度)
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大腸がん(入院、外来を含む) 102例 大腸がん化学療法導入患者 23例 大腸肛門機能障害患者 35例 胃がん 58例 胃がん化学療法導入 12例 食道がん 12例 食道がん化学療法導入 8例 - 手術実績(2022年度)
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食道がん手術(うち腹腔鏡手術) 8件(8件) 胃がん手術(うち腹腔鏡手術) 36件(12件) 結腸がん手術(うち腹腔鏡手術) 44件(41件) 直腸がん手術(うち腹腔鏡手術) 29件(28件)
学会認定施設
日本外科学会外科専門医制度修練施設(指定施設)
日本消化器外科学会専門医制度指定修練施設(認定施設)
日本胃癌学会認定施設
日本大腸肛門病学会大腸肛門病認定施設