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AYA世代支援チーム

AYA世代支援チームとは

AYA世代とは Adolescent and Young Adult(思春期及び若年成人)の略で、15歳から39歳くらいまでの世代を指します。がん患者さんのなかでもAYA世代のがん患者さんは、他の世代にはみられない特有の悩み(学業や進学、就職、恋愛や結婚、妊娠・出産、ご家族のことなど)を多く抱えておられます。

しかし中高年以降のがんに比べ患者数が少ないことや希少がんが多いことなどから、AYA世代のがん患者さんの診療や支援の体制が充分に整っている医療施設は非常に少ないのが現状です。当院では2022年8月に支援の実働部隊である「AYA世代支援チーム」を発足いたしました。

メンバー構成と支援内容

部署名 職種 役割
小児科 医師 小児血液・がん専門医として、治療および心理的問題、就学問題(高校、大学)、妊孕性温存などに対して総合的サポートを行います。
CLS CLS(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)として、思春期世代の患者さんが抱える学業/進学・友人/パートナーに関する悩み、将来への不安などについて、一緒に考えサポートを行います。
女性診療科 医師 AYA世代がんの治療や、主たる診療科の医師との連携を行います。
がんセンター 医師 同世代のがん専門医として、臓器横断的な最新・最適の診療のご提供を目指します。
緩和ケアセンター 医師 診断された時から、治療だけでなく、体のこと、気持ちのこと、学校のこと、仕事のこと、家族のことなどの気がかりや心配ごとが少しでも軽くなり、自分らしく過ごせるようサポートさせていただきます。
また、AYA世代を対象としたがんサロンの開催を目指します。
看護師
看護師
臨床心理士
栄養管理部 管理栄養士 栄養に関するサポートをいたします。体重が減る、味がしない、食欲がない、など、気軽にご相談ください。
地域医療連携部 社会福祉士 MSWは社会福祉の立場から、サポートを行う役割です。医療費や生活費など経済的な問題、学業や仕事との両立などの相談にも対応しています。必要に応じた社会資源の情報提供・関係機関との調整を行います。
社会福祉士
事務(2名) 運営に関する各種事務を担当し、チームが円滑に活動できるよう事務的な面からバックアップしていきます。

専門職種による10名程度のコアメンバーで活動を行っております。

妊孕制温存について

がんや自己免疫性疾患の治療において使用する抗がん剤や放射線治療の影響により、卵巣や精巣の機能が損なわれ、妊娠する力が低下して不妊症になる可能性があります。当院生殖医療センターではこのようなリスクのある患者さんに対してあらかじめ妊娠する可能性を残しておくための「妊孕性温存治療」を行っています。

妊孕制温存について(生殖医療センター:妊孕制温存ページへ)

当院におけるAYA世代がん診断実績について

2023年診断症例(0歳から19歳)

2023年診断症例(20歳から39歳)