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特殊外来前立腺密封小線源永久挿入治療外来

概要

前立腺癌の根治治療には①手術②放射線③超音波(保険適応なし)の3種類があります。密封小線源永久挿入治療はこのうちの②放射線治療に属し、放射線内照射治療と呼ばれる治療法のひとつです。海外では20年近くの歴史がありますが、日本では2003年から治療ができるようになりました、治療技術の進歩により放射線治療は手術と同等の治療成績が得られるようになっており、皆さんが治療を選択する時代となっております。

特色・方針

密封小線源永久挿入治療とは、放射線を出す小さな線源(シードといいます)を前立腺内に挿入して埋め込み、前立腺の内部から放射線を照射する放射線内照射治療法です。埋め込む数は50個~100個程度で患者さんの前立腺の大きさによって異なり、埋め込む位置は、あらかじめコンピュータを用いて、尿道や直腸などの他の臓器への影響が最小で治療効果が高い場所を選び計画します。挿入のために3泊4日の入院が必要ですが それ以外は外来通院となります。本治療の導入当初は直腸診や画像診断などでがんが前立腺内に限局しており、悪性度の低い癌(手術でいうと小さくとればよい状態)がよい適応とされていましたが、治療技術の進歩により、前立腺の外へ少し広がっている状態でも外照射療法やホルモン療法を併用することで 手術と同等の治療結果が得られるようになってきました。画像診断などで限局していると判断される場合でも、PSAの値が高かったり、がんの悪性度が高いハイリスクと呼ばれる前立腺がんの場合は、病巣の進展が予測されるため、外照射療法とホルモン療法を加えるトリモダリティーといわれる方法で治療することで根治率をたかめることがわかってきています。また外部照射併用での治療はIMRTやトモセラピーといった外部照射方法よりも多くの放射線があてられると考えられております。

前立腺がんの根治治療は手術、放射線、超音波の選択の時代となっております。皆さん一人一人の生活を考えた上でのメリットの多い治療方法を選択していただく必要があります。当院で治療を受けられるかどうかにかかわらず 相談を希望されるかたは主治医とご相談いたたき受診していただければと思います。

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