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診療情報さ行

疾患一覧

疾患名 病状 当院関連診療科
再生不良性貧血 再生不良性貧血は血液中の血球の基になる造血幹細胞が傷害を受けて起こる病気で、全ての血球(白血球、赤血球、血小板)が減少します。感染しやすくなったり(白血球減少)、貧血になったり(赤血球減少)、出血しやすくなったり(血小板減少)します。副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤で治療を行います。骨髄移植が必要な場合もあります。

小児科

左心低形成症候群 左心低形成症候群は先天性心疾患の中でも最重症の疾患です。左心低形成症候群では、左心室が著しく低形成で同時に大動脈弁や大動脈、僧帽弁の閉鎖または低形成を伴います。唯一の心室である右心室が動脈管を介して全身に血液を送り出します。外科治療では、ノーウッド手術を行い低形成な大動脈と肺動脈を形成して右心室から全身への血流路を確保します。左心低形成症候群は最終的にフォンタン手術を目指す事になります。

小児科

小児心臓外科

サルコイドーシス サルコイドーシスは、「肉芽腫」という結節が、リンパ節、目、肺などの、全身のさまざまな臓器にできてくる病気です。あまり自覚症状がなく、健康診断のときに胸部X線検査で偶然に発見されることが多いです。本症は、自然寛解することが多い反面、1~2割は難治化します。侵される部位で多いのは、肺と眼と皮膚で、目ではぶどう膜炎を引き起こします。ぶどう膜炎の原因の中で最も頻度が高い疾患がサルコイドーシスです。基本的には副腎皮質ステロイドによる治療を行いますが、全身の慢性疾患のため内科とも連携を取りながら定期的な通院が必要となります。皮膚には様々な種類の発疹が出現し、皮膚組織の生検で診断します。サルコイドーシスの診断には組織所見が重要な為、皮膚症状からの組織検査は診断に有用です。

呼吸器・感染症内科

眼科

皮膚科

三尖弁閉鎖症 三尖弁が閉鎖しているチアノーゼ性先天性心疾患です。単心室症と同じように最終的な手術はフォンタン型手術となります。肺血流が少ない型では新生児期に動脈管を開存させるためのプロスタグランジンという薬を投与し、乳児期早期に肺動脈短絡術(ブラロック・タウジッヒ短絡術)を、肺血流が多い型では新生児期に肺動脈絞扼術を行います。1歳までに両方向性グレン術、2~3歳でフォンタン型手術を行います。術後は、血栓を予防する治療(アスピリンやワーファリンの内服)を行います。術後10~20年で、心不全や不整脈、血栓症、チアノーゼ、うっ血肝、蛋白漏出性胃腸症が出現することがあります。

小児科

小児心臓外科

シェーグレン症候群 唾液が出にくい、涙が出にくいなど目や口の乾きが出現する疾患です。皮膚症状では環状の赤い発疹や下肢に出血点がでることがあります。

皮膚科

色素性乾皮症 露光部の皮膚にしみがたくさん生じ、皮膚が乾燥し、皮膚がんが普通の人の数千倍多く生じる病気で、半数以上の患者さんで神経症状が現れます。また多くの患者さんで日に当たると異常に激しい日焼けの反応が生じ、それが引くのに1−2週間かかります。

皮膚科

自己免疫性肝炎 自己免疫肝炎とは、何等かの原因で自らの肝細胞を自分の体内の免疫が破壊してしまう自己免疫疾患です。血液検査では肝臓の細胞が破壊される程度を表すASTやALTが上昇します。原因は不明で、中年以降の女性に好発することが多く、男女比は1:4です。通常は自覚症状がなく、健診などで偶然発見されることが多く、治療せずに放置すると肝硬変に移行してしまいます。治療はステロイドや免疫抑制剤などを使用します

消化器肝臓内科

自己免疫性
溶血性貧血
自己免疫性溶血性貧血は自身の赤血球に対する自己抗体によって赤血球が破壊される病気で、貧血でめまいや息切れが起きます。また、壊れた赤血球からビリルビンが放出され、黄疸やヘモグロビン尿(濃い尿)が認められ、経過が長いと胆石症を起こします。副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤で治療を行います。脾臓摘出が有効な場合もあります。

小児科

シトリン欠損症 シトリン欠損症は様々な精神症状を認める為、他の精神疾患と誤られやすい疾患です。幼少期からピーナッツ、豆腐、納豆、肉、魚、牛乳、チーズ等の高たんぱく、高脂質が大好きで、米、麺類、パン、甘い物、酒類等の炭水化物(糖質)やアルコールが苦手というのが特徴の一つです。

精神神経科

紫斑病性腎炎 紫斑病性腎炎は、紫斑(紫紅色~暗紫褐色の点状~斑状の皮下出血)を伴い発症するIgA血管炎(ヘノッホ・シェーライン紫斑病)の約50%に合併します。小児に多く、年間10万人あたり約20人発症することが報告されています。体内の小さな血管(毛細血管)にIgAという免疫グロブリンが沈着することにより発症し、毛細血管の多い腎臓では腎炎をきたします。多くは無症状(血尿のみ)で自然に治りますが、ネフローゼ症候群(8%)や急性腎炎症候群(15%)の病型を呈する例では副腎皮質ステロイド、免疫抑制薬を用いた治療が必要です。

腎臓内科

小児科

重症筋無力症 重症筋無力症は、筋肉が弱くなる病気で、特に同じ筋肉を何回も動かしていると次第に力が出なくなるのが特徴です。まぶたが下がる、物が二重に見えるなどの眼の症状を起こしやすい特徴があります。神経と筋肉の接ぎ目(神経筋接合部)において、筋肉側の受容体が自己抗体により破壊される自己免疫疾患です。

脳神経内科

修正大血管転位症 修正大血管転位症は、先天性心疾患の0.4%を占める稀な疾患です。正常な心臓では、左心房⇒左心室⇒大動脈、右心房⇒右心室⇒肺動脈と心房心室および血管が接続していま。修正大血管転位症では左心房⇒右心室⇒肺動脈、右心房⇒左心室⇒肺動脈と、心房-心室および心室-血管の位置関係がそれぞれ逆転して結果的に血液の流れは正常の心臓と同じになっています。約9割の症例で心室中隔欠損症や肺動脈弁狭窄症等を合併します。合併する先天性心疾患や右心不全の発症により経過が左右されます。

小児心臓外科

神経線維腫症 カフェオレ斑,神経線維腫という皮膚の病変を特徴とし、そのほか骨、眼、神経系などに様々な病変を生じる遺伝性の病気です。

皮膚科

進行性核上性麻痺 一般に歩行時のふらつきや転びやすさで気付かれることが多い疾患です。転倒して顔面を受傷することがしばしばみられます。足がすくんで前に出にくくなったり(すくみ足)、歩行がだんだん速くなって止まれなくなったり(加速歩行)といった歩行異常もみられます。さらにある程度進行すると眼球の随意運動が障害されてきます。リハビリテーションで筋力を維持したり、転倒を予防したりすることが大切です。

脳神経内科

心室中隔欠損を伴う
肺動脈閉鎖症
心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症はファロー四徴症の極型とも呼ばれています。症状はファロー四徴症に類似しています。心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症では、右心室から肺動脈に血液が流れないため、主要側副血行路という肺への代替血流路が発達する場合があります。外科治療は左右肺動脈と主要体肺側副血行路の統合手術を行った後に、ファロー四徴症に準じた手術を行います。

小児心臓外科

心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症 心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症は純型肺動脈閉鎖症とも呼ばれています。右心室と肺動脈間の肺動脈弁が閉鎖している状態でほとんどの症例で右心室の低形成を伴います。右心室の大きさと形態により治療方針が異なります。右心室の発育状況に応じて、右心室を利用した2心室修復手術を行うか、または右心室を使用しない単心室型の修復手術であるフォンタン手術のいずれかの方法を選択します。

小児心臓外科

スティーヴンス・
ジョンソン症候群
突然の高熱に続いて、全身の皮膚と粘膜に発疹と水ぶくれを生じる急性の病気です。どちらの疾患も、何らかの薬(たとえば感冒薬、解熱鎮痛薬、抗菌薬、抗てんかん薬)を服用後に発症することがほとんどであり、重症薬疹として位置づけられています。100万人に数人発症と頻度は低いですが、命にかかわるほど全身が重篤になることがあり、急性期には全身管理が主体となります。当院は重症薬疹診療拠点病院に認定され、各科が連携し診療を行っております。しかし、救命しても、しばしば高度の視力障害やドライアイが後遺症となり、社会復帰が難しくなることがあります。そのような後遺症を軽減するため、発症直後より適切な眼の治療を行うことが、とても大切です。

眼科

皮膚科

成人スチル病 発熱や関節痛とともに、蕁麻疹のような赤い発疹がでてきます。発疹は熱とともに出たり引いたりします。

皮膚科

脊髄空洞症 脊髄空洞症は、脊髄の中に脳脊髄液がたまり、脊髄を内側から圧迫することで上下肢の脱力、痛み、不快なしびれなどの症状をきたす病気です。生まれつき小脳の一部が脊柱管に落ち込んでいるキアリ奇形が原因となることが最も多いのですが、そのほかの原因でも起こります。後頭蓋窩減圧術は空洞くも膜シャント術などの外科的治療が症状の進行予防および改善目的で行われます。

脳神経外科

脊髄小脳変性症
(多系統萎縮症を除く。)
脊髄小脳変性症は、後頭部の下にある小脳が障害されることにより、歩行時のふらつき、手の震え、手が上手に使えない、呂律が回にくいなどの症状が出現し、それが徐々に進行していきます。遺伝するタイプと遺伝しないタイプの病気があります。

脳神経内科

脊髄髄膜瘤 胎児期に神経管と呼ばれる脳脊髄の元となる組織がうまく形成されないことで生じる疾患です。背中に神経組織が露出した状態で生まれてきますので、出生後は通常2日以内に修復する手術が必要となります。ほかには水頭症、脊椎側弯、歩行障害、膀胱機能障害、排便障害などの症状があり脳神経外科、整形外科、泌尿器科、小児科、小児外科、リハビリテーション科などの包括的な治療が必要となります。

脳神経外科

全身性
エリテマトーデス
幼少期からご高齢の方まで発症しうる難病ですが、特に10歳台〜40歳台の女性に発症しやすいという特徴を持っています。初期症状として腎炎(下肢のむくみ)・皮膚症状(両頬が赤くなったり、毛が抜けやすくなることがあります。日光に当たると赤くなったり、口がただれることがあります)・発熱などが多い傾向がありますが、それ以外の様々な臓器に症状が出ることも特徴です。ステロイドを含めた免疫抑制薬による治療が必須となります。

リウマチ・膠原病科

皮膚科

腎臓内科

全身性強皮症 この病気は、軽症であれば患者さん自身が気づかないような場合もありますが、重症であれば肺や循環器系に症状が強くでます。皮膚が硬くなることが特徴ですが、手の指などが特徴的です。皮膚が硬くなる症状よりも前から、指が白くなるレイノー現象という症状がみられることがよくあります。

リウマチ・膠原病科

皮膚科

先天性魚鱗癬 先天的異常により皮膚のバリア機能が障害され、胎児の時から皮膚の表面の角層が非常に厚くなる病気です。出生時、あるいは、新生児期に、全身または広範囲の皮膚が厚い角質に覆われます。

皮膚科

先天性三尖弁狭窄症 先天性三尖弁狭窄症は左心房と左心室の間に存在する僧帽弁が生まれつき狭くなっている疾患です。他の先天性心疾患に合併している場合がほとんどであり、単独の三尖弁狭窄症は非常に稀であると報告されています。三尖弁の狭窄に伴う右心室の低形成を合併している場合が多く、治療方針は三尖弁狭窄と右心室の形態に左右されます。右心室が使用可能であれば、2心室修復を目指しますが、使用困難な場合はフォンタン型手術を行います。

小児心臓外科

先天性僧帽弁狭窄症 先天性僧帽弁狭窄症は左心房と左心室の間に存在する僧帽弁が生まれつき狭くなっている疾患です。大動脈縮窄症などに合併する場合もあります。高度な狭窄の場合には、心不全や肺高血圧症の症状が出現します。小児期の外科手術では、可能な限り僧帽弁形成手術を行いますが、将来的に人工弁置換手術が必要となる場合もあります。

小児心臓外科

先天性肺静脈狭窄症 肺静脈は、通常左右に2本ずつ存在して、左右の肺から左心房に接続しています。肺静脈狭窄症は、他の先天性心疾患に合併して発症する場合や、稀に単独で発症する場合があります。肺静脈が狭窄することにより肺うっ血や肺高血圧症を発症します。手術では狭窄部位を広げる手術を行いますが、再狭窄の可能性を考慮する必要があります。

小児心臓外科

前頭側頭葉変性症 前頭側頭葉変性症は、大脳のなかの前頭葉と側頭葉の神経細胞が少しずつ壊れていくことによって、いろいろな症状が出てくる認知症です。他人に配慮することができない、周りの状況にかかわらず自分が思った通り行動してしまう、同じ行動を繰り返してしまうといった性格変化や行動異常が目立ちます。

脳神経内科

総動脈幹遺残症 総動脈幹症は出生1000人につき0.04-0.08人の割合で発症する稀な疾患です。正常な心臓では1本の動脈幹がそれぞれ大動脈と肺動脈に分割して左心室と右心室から起始します。総動脈幹症では動脈が分割せず、左右の心室から1本の総動脈幹が起始しています。総動脈幹症では生後早期より心不全を来す場合が多く、早期の手術介入が必要となります。

小児心臓外科