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診療情報消化器系疾患

疾患一覧

疾患名 病状 当院関連診療科
原発性胆汁性胆管炎 原発性胆汁性胆管炎とは、自らの胆管細胞を自分の体内の免疫が破壊してしまう自己免疫疾患で肝臓内の胆管に炎症が起きます。血液検査ではALPやγGTPなどの胆道系酵素が上昇します。中年の女性に発症することが多く、原因は判明していません。症状は軽症のものは特にありませんが、進行すれば皮膚の痒みなどが出てきます。治療はウルソデオキシコール酸を投与します。

消化器肝臓内科

原発性硬化性胆管炎 肝内、肝外の胆管が進行性に硬化・狭窄し胆汁の流れに障害を起こす疾患です。原因は不明で、炎症性腸疾患や胆管癌を合併する症例も報告されています。肝機能検査を含む血液検査、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)やMRI検査で診断します。確立した治療法はなく、対症療法が主体で、肝不全になった場合には肝移植の適応になることもあります。

消化器肝臓内科

自己免疫性肝炎 自己免疫肝炎とは、何等かの原因で自らの肝細胞を自分の体内の免疫が破壊してしまう自己免疫疾患です。血液検査では肝臓の細胞が破壊される程度を表すASTやALTが上昇します。原因は不明で、中年以降の女性に好発することが多く、男女比は1:4です。通常は自覚症状がなく、健診などで偶然発見されることが多く、治療せずに放置すると肝硬変に移行してしまいます。治療はステロイドや免疫抑制剤などを使用します

消化器肝臓内科

クローン病 免疫異常などが関与し口腔から肛門までの全消化管に起こる肉芽種性炎症性疾患です。主に若年者に発症し、腸管狭窄や瘻孔など特徴的な病態が生じます。消化管以外にも種々の合併症を伴い、体重減少・栄養障害などの全身症状を認めることもあります。治療は栄養療法・ステロイド・免疫調節薬・生物学的製剤などの薬剤治療や、時に外科的治療を行うこともあります。

消化器肝臓内科

小児科

潰瘍性大腸炎 潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる原因不明の病気です。主な症状は下血や下痢、腹痛です。病変は直腸から連続的に口側へ広がる性質があり、最大で大腸全体に拡がります。多くの場合、再燃と寛解を繰り返すことから長期間の通院加療が必要となります。

消化器肝臓内科

小児科

好酸球性消化管疾患 好酸球性消化管疾患は消化管の好酸球浸潤を特徴とする疾患です。食道、胃、腸に同じような特徴の病変が認められます。症状は病変の部位によって異なりますが、嚥下障害、嘔吐、腹痛、下痢がしばしばみられます。原因はまだ完全には分かっていませんが、食物などに対するアレルギー反応が一つの原因と言われています。

消化器肝臓内科

慢性特発性偽性
腸閉塞症
消化管内容物の輸送を妨げる物理的閉塞がないにもかかわらず、消化管運動機能障害のために腸閉塞様症状をきたす病気です。長期に腹部膨満、嘔気・嘔吐、腹痛などの腸閉塞様症状を呈します。レントゲン検査などで、腸管拡張や鏡面像を認める原因不明の難治性疾患です。

消化器肝臓内科

クロンカイト・
カナダ症候群
消化管に多数の非腫瘍性ポリープが発生する非遺伝性疾患です。症状は脱毛・爪甲萎縮・皮膚色素沈着・味覚異常などがあり、消化吸収不良や蛋白漏出性胃腸症を高率に伴います。中高年の男性に多く、世界的に希少な疾患ですが、本邦から比較的多く報告されてます。ステロイドと栄養補助、抗プラスミン剤等を用いて治療を行います。

消化器肝臓内科

非特異性多発性
小腸潰瘍症
非特異性多発性小腸潰瘍症は、小腸に多発する比較的浅い潰瘍と狭窄を特徴とします。本疾患は女性に起こりやすく、全身疲労、浮腫、腹痛などの症状が若年期に現れます。病気の経過は慢性で、免疫抑制治療の効果が低く難治性です。近年、SLCO2A1遺伝子の変異が本疾患の原因となることが示されました。

消化器肝臓内科

ヒルシュスプルング病
(全結腸型又は
小腸型)
消化管の蠕動(ぜんどう)の役割を果たすために必要な神経細胞が、肛門から連続して欠如するために、その範囲の消化管の運動がおこらず、腸閉塞をきたす病気です。主な症状は便秘と腹部膨隆です。根本的な治療には手術が必要で、病変範囲が広い場合には在宅での静脈栄養などの治療が必要になることもあります。

消化器肝臓内科

小児科

遺伝性膵炎 遺伝子の異常により慢性膵炎が家族の中に多発する稀な病気です。幼少期より腹痛、悪心、嘔吐、下痢などの急性膵炎発作を繰り返し多くは慢性膵炎へと進行します。膵臓から消化酵素が十分に出なくなり下痢や脂肪便、体重減少を起こし、インスリンの分泌が減少することで糖尿病も高率に合併します。

消化器肝臓内科