関西医科大学総合医療センターの特長DB-ERCP(胆膵内視鏡治療)
DB-ERCP(胆膵内視鏡治療)とは
術後再建腸管を有する胆膵疾患に対する内視鏡治療で、2016年に保険収載となりました。
胃や膵臓などの術後症例において、胆管結石や膵炎など胆膵系のトラブルが生じた場合、従来の内視鏡では目的とする所まで内視鏡を到達させることが困難であったため、内視鏡的アプローチは不可能とされており、今までは経皮経肝的治療や外科的治療(開腹手術)など非常に侵襲的な治療を選択せざるを得ませんでした。
しかしながら、小腸の診断・治療目的に開発されたダブルバルーン内視鏡(DBE)を応用することで、今まで不可能とされてきた内視鏡的アプローチが一気に現実的なものとなり、さらに胆膵内視鏡治療専用機として新しいDBEを用いることで、より確実で安全に処置を完遂できるようになってきました。
非侵襲的な内視鏡での治療が可能となり、患者さんの身体的負担や整容性、社会復帰にかかる時間の短縮などに貢献し得る新規の治療法です。
当院での治療
当院内視鏡センターでは最新鋭の内視鏡機器が整備されており、膵管・胆管鏡による結石治療や胆管の観察治療・がんの質的診断・進展度診断などを積極的に行っています。特にダブルバルーン内視鏡を用いた胆膵内視鏡治療は、胃がんや膵臓がんなどの術後症例に対する非侵襲的な新規内視鏡治療であり、センター長である島谷が本治療法を考案しスコープの開発にも携わるなど全国に先駆けて行っています。これまで2000例以上の治療を実施しており、近畿圏内のみならず全国から多数の患者さんをご紹介頂いています。