当院について病院長挨拶
病院長挨拶
患者さん中心の医療を礎に、地域とともに次の100年へ
関西医科大学総合医療センター
病院長 杉山 隆
当院は、間もなく創立100周年という大きな節目を迎えます。長きにわたり地域医療を支えてこられましたのは、地域の皆さまの温かい信頼と、本院の理念である「慈仁(めぐみ)」の心を大切に医療に向き合ってきた先人たちの歩みの積み重ねによるものです。これまで当院を支えてくださったすべての方々に、心より感謝申し上げます。
「慈仁(めぐみ)を心の鏡とした患者さん本位の病院」という理念は、私たちが医療に向き合う原点です。患者さん一人ひとりの尊厳と権利を尊重し、身体のみならず心や生活背景にも目を向けた全人的医療を実践することこそ、地域に根ざした病院の使命であると考えています。
医療を取り巻く環境は大きく変化しています。少子高齢化や医療ニーズの多様化が進む中、地域の基幹病院には、質の高い急性期医療の提供に加え、安全性を最優先とした医療環境の整備、さらに回復期や在宅療養へ切れ目なくつながる支援体制が求められています。当院は、大学病院本院と同等レベルの高度で専門的な医療機能を担うDPC特定病院群として、診断・治療体制の充実に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症への対応では多くの重症患者さんを受け入れ、地域医療を守る役割を果たしてまいりました。また、災害拠点病院として、非常時にも医療を止めることなく地域の命を支えられるよう、平時から体制整備と訓練を重ねています。救急医療においても、「断らない医療」の理念のもと診療科の垣根を越えた連携を進め、地域の最後の砦としての責務を果たしています。
これからの医療は一つの医療機関のみで完結するものではありません。地域の医療機関や介護・福祉施設との連携を深め、地域全体で患者さんを「治し、支える」医療の実現を目指します。また、健診事業の充実を通じ、未病の段階から健康を守る予防医療にも取り組み、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会に貢献してまいります。
私は「多職種連携」という言葉を大切にしています。医師、看護師、医療技術職、事務職をはじめとする職員が互いの専門性を尊重し、一つのチームとして患者さんに向き合うことが、安全で質の高い医療の基盤となります。同時に、人間性豊かな医療人の育成と、職員が誇りと働きがいを持てる環境づくりにも取り組んでまいります。
100年の歴史の先に広がる新しい時代に向け、「慈仁(めぐみ)」の理念を心の鏡として、地域の皆さまに信頼され、安心して頼っていただける病院であり続けるとともに、これまで以上に地域に愛される存在を目指して歩み続けてまいります。今後とも温かいご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
名誉病院長挨拶
関西医科大学総合医療センター名誉病院長の称号を授与して
関西医科大学総合医療センター
名誉病院長 岩坂 壽二
平成22年から8年間、旧滝井病院から新装となった総合医療センターの病院長をスタッフの皆さんに支えられ大過なく務めることが出来ました。 臨床各科は幅広い領域をカバーしながら、それぞれが特徴ある診療を展開しています。「慈仁心鏡」を医療の柱として、患者さん個々には患者さんを取り巻くさまざまな問題があります。フランス語で「連携・橋渡し・つなぐ」を意味するリエゾンを医療で実践してくれたと思います。私が退任した後の新型コロナウイルス感染症では、この精神は社会に大きく寄与したものと思っています。
今思うと、この8年間でやはり大きな出来事は新病院の建設と移転でした。限られたスペースで各診療科に最新の機器が装備出来たと自負しています。約10年間が経ち病院機能評価も与えられ、今や円熟期にあると思います。次世代の医療人と装備がさらに飛躍することを願って止みません。
新本館への移転は雨模様を避けるように無事に終え、サッカーグランドの広さを持つホスピタルガーデンは住宅密集地のなかに、これ以上ない緑の景観を展開し、患者さん・家族の方に少しの安堵を差し上げることが出来たと思っています。五月晴れのなか大きな鯉のぼりがホスピタルガーデンからの風にゆったりと泳いでいたのを想い出します。
稿を閉じるに当たり、名誉病院長の称号を授与して下さった山下敏夫理事長に深甚より感謝致します。これからも患者さんには関西医科大学総合医療センターへの大きな応援とご意見を賜れることを、スタッフの皆さんは惜しみない努力の継続をお願いします。