当院について関西医科大学介護福祉部門高齢者虐待防止に関する指針
1.介護福祉部門の設置
関西医科大学(以下「本学」という。)の介護福祉部門の14事業所は、以下のとおり、本学附属の病院組織にそれぞれ属している。
-
附属病院
①関医訪問看護ステーション・枚方
②関医ケアプランセンター・枚方
③関医デイケアセンター・枚方 -
総合医療センター
①関医訪問看護ステーション・滝井
②関医ケアプランセンター・滝井
③関医デイケアセンター・滝井 -
香里病院
①関医訪問看護ステーション・香里
②関医ケアプランセンター・香里
③関医デイケアセンター・香里 -
くずは病院
①関医訪問看護ステーション・くずは
②関医ケアプランセンター・くずは
③関医デイケアセンター・くずは
④関医訪問リハビリテーションセンター・くずは
⑤関医ヘルパーステーション・くずは
2.介護福祉部門における高齢者虐待防止に関する基本的な考え
介護福祉部門では、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(平成17年法律第124号)(以下「高齢者虐待防止法」という。)に準拠し、利用者の人権擁護、虐待の防止等の観点から、虐待の発生及び再発を防止する高齢者虐待防止対策を講じる。
事業所に勤務する職員にあっては、介護における特殊性から、事業所を利用または訪問する高齢者個々人の特性や介護サービスの形態に応じた虐待防止の課題を理解するとともに、常日頃から利用者への虐待防止に努める。事業所の管理者にあっては、モニタリングによる虐待の早期発見や、発見した場合の市町村への迅速な通報などを実現するため、介護福祉部門のすべての職員が関連する虐待防止対策を把握して、迅速かつ的確に対応できる体制を構築しておく必要がある。
以上のような対策を含め、介護福祉部門の事業所において適切な介護及び医療の提供ができるよう、高齢者虐待防止の指針を策定する。
3.介護福祉部門高齢者虐待対策検討委員会の設置
介護福祉部門における高齢者虐待防止対策を検討し実施するため、介護福祉部門高齢者虐待対策検討委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
- 委員会は、学校法人関西医科大学の介護福祉部門担当理事を委員長とし、介護福祉部門統括事務部長をはじめ14事業所の高齢者虐待防止担当者を委員会に出席させ、委員それぞれの責任と役割分担を明確にするとともに、6カ月に1回、定期的に開催する。
- 高齢者虐待防止担当者は、当分の間、14事業所の管理者又は担当リーダーがその任にあたる。
- 委員会は、テレビ電話装置等を利用して行うことができるものとし、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」(個人情報保護委員会・厚生労働省)、「医療情報システムの安全管理に関するガイダンス」(厚生労働省)、学校法人関西医科大学個人情報保護規程等を遵守する。
- 委員会は、介護福祉部門における高齢者虐待防止対策に関する審議機関として位置付け、審議事項は委員会の議を経て、介護福祉運営会議での承認後、介護福祉部門担当理事が決定するものとする。
-
委員会の任務は、以下のとおりとする。
①本指針及び介護福祉部門高齢者虐待防止対策マニュアルを策定し、必要な場合には、当該指針及びマニュアルの見直しを行う。
②高齢者虐待防止対策に関する介護福祉部門の職員研修を行う。
③高齢者虐待等について、介護福祉部門の事業所に勤務する職員が相談及び報告できる体制を整備する。
④介護福祉部門の事業所に勤務する職員が高齢者虐待を把握した際の、行政等への届け出方法について検討する。
⑤高齢者虐待に係る再発防止策、その効果及び評価について検討する。
⑥上記のほか、委員会での審議事項は、関西医科大学介護福祉部門高齢者虐待対策検討委員会規程に定める。
4.介護福祉部門高齢者虐待防止対策マニュアル
介護福祉部門に勤務する職員は、介護福祉部門における高齢者虐待防止対策をとりまとめた「高齢者虐待防止対策マニュアル」を理解し、日常業務の中で実施しなければならない。マニュアルは定期的に改訂し、常に最新の虐待防止対策が提示する。
5.高齢者虐待が発生した場合の対応方法に関する基本方針
高齢者虐待の早期発見及び通報は、事業所の管理者の責務であり、通報に当たっては、守秘義務を遵守しなければならない。利用者に対する虐待の疑いがある場合、又は虐待を受けたと思われる場合は、利用者の状態を把握したうえで、かかりつけ医に連絡し、その指示に従う。加えて、高齢者虐待防止法に基づき、速やかに事業所所在の市町に通報する。
6.高齢者虐待が発生した場合の相談及び報告体制に関する基本方針
高齢者虐待が発生した場合、又は発生が疑われる場合は、事業所所在の市町の健康福祉相談課、若しくは地域包括支援センターに相談及び報告を速やかに行う。
7.成年後見制度の利用支援に関する事項
成年後見制度を活用する場合は各市町村の地域包括支援センターに相談する。
8.高齢者虐待等に係る苦情解除方法に関する事項
事業所の管理者は、高齢者虐待を防止するため、利用者及び利用者家族等からの苦情については、真摯にこれを受け止め、速やかに解決するよう努力する。また、日々の利用者のモニタリングにより、高齢者虐待の兆候を早期に発見するよう努めるとともに、高齢者虐待の兆候が現れた利用者が発見された場合は、各病院単位の事業所に設置する「サービス担当者会議」を速やかに開催し、その状況について分析し、虐待の有無を検証する。
9.その他、高齢者虐待防止の推進のために必要な基本方針
その他、高齢者虐待に対する課題が発生した場合は、委員会で検討審議し、速やかに解決策を講じる。
10.職員研修の基本方針
介護福祉部門の職員への高齢者虐待防止に関する研修及び訓練について、事業所の管理者は、最新の知見が得られるよう、定期的に実施する。介護福祉部門の職員はこの研修又は訓練に参加し、必要な知識や技術等を習得する。
11.利用者への指針の公開
介護福祉部門高齢者虐待防止に関する指針は関西医科大学のホームページに掲載し、誰でも閲覧できるようにする。
以上