#07

お産を支えるチーム医療
産婦人科

妊娠、出産、そして育児──。それは人生のステージが大きく変わるイベントです。それだけに、赤ちゃんを迎えるお父さん・お母さん、そしてご家族は期待と不安の入り混じった気持ちで過ごすことになるかと思います。当院では、そんな妊婦さんとご家族を医師や看護師だけでなく関係する助産師・薬剤師・栄養士・MSW・PSWなどチームが一丸となって、全力でサポートしています。今回は、そんな“チーム・お産”の取り組みをご紹介します。

産婦人科診療部長のご挨拶

平成31年4月1日より当院産婦人科診療部長を務めさせて頂いております吉村智雄と申します。どうぞ宜しくお願いいたします。  産科におきましては、NICU(新生児集中治療室)はありませんが小児科や附属病院とも連携を取りながらより安心・安全なお産を目指して励んで参りたいと思います。  婦人科の良性疾患に対しては切らずに済むものは薬などで対応いたします。また女性医師による漢方外来もあります。さらに手術をしなければいけないときはできる限り腹腔鏡や子宮鏡での手術をと、身体への負担だけでなく精神的な負担をできるだけ軽減できるよう努めたいと思います。新型コロナウイルス感染症の流行もあり簡単ではありませんが、仕事のご都合や妊娠・出産といったライフプランについて患者さんと相談しながらも、客観的に最適な治療ができれば幸いです。

産婦人科診療部長

吉村 智雄先生

病棟紹介

4B病棟は、産婦人科が中心の女性病棟です。出産の際は、出来る限りセキュリティの整った個室に入っていただけるよう調整しています。また、出産は分娩室で行いますが、旦那さんやお子さん、ご両親の立会いも推奨しており、大切な家族が生まれる喜びを家族みんなで共有してもらえるよう心がけています。現在は面会制限がありますが、今後再開していく予定です。私たちは、大学病院の産婦人科として妊産婦さんの安全を第一に考え、医師や助産師、看護師、薬剤師やソーシャルワーカーなど様々な職種が協力して一人の妊婦さんをサポートしています。
産まれてきた赤ちゃんは、入院中に小児科医師の診察を受けていただいています。関西医科大学附属病院とも連携し、新生児の緊急事態にもすぐに対応できるような体制を整備。里帰り出産も対応可能です。産後は、個室内でお母さんと赤ちゃんがゆっくりと過ごすことができるよう、母児同室を基本としています。授乳や育児支援は経験豊富な助産師(看護協会の助産師ラダーⅢ取得者)と看護師が共に行い、少しでも赤ちゃんのいる生活に慣れることができるよう援助しています。母乳育児はお母さんの希望を踏まえて体調を見ながら進めていき、退院後も母乳外来や2週間健診で継続支援しています。

「お産を支えるチーム医療」

私たちは一人ひとりの妊婦さん、お母さんの体調や体質、産まれてくるお子さんの特徴・状況に応じて、
それぞれの分野のプロフェッショナルが知識とスキル、経験とデータをフルに活用して、
ワン・チームで取り組んでいます。
総合医療センター
総合医療センター4B病棟概要
ベッド数:40床
医師数:6名(女医2名)
助産師数:18名
看護師数:13名

その他にもたくさんの取り組みが

私たちは一人ひとりの妊婦さん、お母さんの体調や体質、産まれてくるお子さんの特徴・状況に応じて、
それぞれの分野のプロフェッショナルが知識とスキル、経験とデータをフルに活用して、
ワン・チームで取り組んでいます。

「守口市の産後ケア事業」

当院で出産される産婦さんの約4割が、守口市在住。そうした状況もあり、今年度から守口市の産後ケア事業の利用者を受け入れています。
産後ケア事業とは、お母さんの身体とココロが出産前の状態へ回復するよう促し、セルフケア能力を育むとともに、母子とその家族が健やかに育児できるよう支援する市町村の取り組みです。現代は核家族が増えた結果、いわゆるワンオペ(独りでの育児)状態の家庭が多くなってきており、親が育児に疲れてしまっても助けてくれる支援者が身近にいない状況も見られます。そんな時、少しでも身体とココロを癒してもらうために──。本事業の提供を開始しました。私たちが、産前から産後までお母さんと赤ちゃん、そしてそのご家族を継続してサポートいたします。
なお、本事業は当院で出産されていない方も利用していただけます。詳しくは守口市役所子育て支援課へお問い合わせください。また、他の市町村でも産後ケア事業を行っていますので、お住まいの支援センターをお尋ねください。

「両親教室」

当院では、妊娠中期と後期に開催しています。両親教室には、お父さんだけでなく、お母さんのご両親やお子さんが一緒に参加できます(現在はコロナ渦のため、妊婦さんのみ参加としています)。出産は妊婦さんだけでなく、家族みんなで支え合って臨むことができるようサポートしています。(現在はZoom教室を開催中です)

「ベビーマッサージ」

生後2か月~1歳までの赤ちゃんを対象に、月一回ベビーマッサージ教室を開催しています(※現在はコロナ禍で実施していません)。ベビーマッサージの有資格スタッフが付添い、お母さんと赤ちゃんのコミュニケーションが図れるよう、また、お母さん同士の交流の場となるよう心がけています。なお、他院で出産された赤ちゃんも参加していただけます。コロナ前は座談会も含め行っていました。今後再開予定です。
※今後の開催は病院Webサイトでお知らせしますので、ご確認ください。

他にもいっぱい!

総合医療センターの出産・育児サポート

人生の大きな節目、妊娠・出産。
私たちはそうしたライフステージの変化を迎えたご家族を、様々な方法でサポートしています。

「助産師外来」

毎週火曜日、お母さんが充実したマタニティライフを過ごせるよう、トラブルを予防するために健診と保健指導を行っています。また、満足できる出産に向けてバースプランを一緒に考え、出産の不安が少しでも軽減できるよう相談にも乗っています。

「母乳外来・2週間健診」

母乳育児を継続したいお母さんを支援するため、母乳外来を行っています。母乳の分泌促進マッサージはもちろん、乳房トラブルを予防するケアや育児相談にも対応。2週間健診では、助産師がお母さんの体調や気持ちを確認し、健診を行っています。 現在はコロナ禍で実施していませんが、今後再開する予定です。

「退院時のお土産」

昨年度から退院時のお土産を見直しました。新たにタオルと写真アルバムをお渡ししています。先輩ママさんたちが当院で出産された後、一か月健診の際に使用してくださるなど、大変喜ばれている人気のお土産です。

「お祝い膳」

赤ちゃんの誕生日は、お母さんにとっても母としての誕生日。そんな記念すべき一日を少しでも思い出深いものにしていただくため、そして分娩という大仕事で失われた体力を少しでも回復していただくため、当院栄養管理部監修のお祝い膳を提供いたします。

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