AI画像診断

「AIが発展すると放射線診断医は不要になる」

AIと人の関わりについての話題でそういったお話を聞いた方もいるかと思います。はたして本当にAIの発展で放射線診断医は病院からいなくなったでしょうか。

いいえ。放射線診断医とAIは一緒に仕事をしているのです。

医療行為は1人の医師が担うものではありません。1人の患者さんに複数の医師、看護師、薬剤師、他様々な病院で働く人が関わっていきます。このような多くの職種の人とかかわりながら医療を行うことをチーム医療と言います。チーム医療において放射線診断医は画像診断で分かったことをチームに共有し、適切な医療を提供することに協力をします。

たしかに「画像診断」はAIが得意とする分野です。しかしAIでは画像の異常を見つけることは出来ても、チーム医療においては役割を果たすことはまだ出来ません。チーム医療にはコミュニケーションや提案といった人の力が必要なのです。

現在、関西医科大学附属病院では、胸部レントゲンと胸部CTにてAIを用いた読影を行っています。

AIが画像を診て異常がある部分をピックアップします。次に医師がAIのピックアップした部分も含め画像を改めて読影をします。AIに頼り切るわけではなく、よき相棒として共に診療にあたっているのです。

放射線科の医師は、レントゲン、CT、MRT、PETといった各時代の最新の技術に触れながら仕事をしています。また画像診断というAIと親和性が高い分野で診療を行っています。

常に最新技術と一緒に医療をしてきた放射線科の医師は、AIという最新技術をチーム医療の一員とする手助けが出来るのです。