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穿孔性腹膜炎・汎発性腹膜炎

症状の解説

上腹部、あるいは下腹部(特に左下腹部)に突発する腹痛。とくに上腹部では、「腹の中に煮え湯をひっくり返したような」痛みが突然に起こり、やがて腹全体に痛みが拡がります。 腹壁は緊張により堅くなり、痛みは弱まることはなく持続的で、腹を抱えるようにして、歩行も困難です。

主な原因

上腹部では多くは十二指腸潰瘍や胃潰瘍、ときに胃がんが破れて起きます。下腹部の場合には、大腸憩室の穿孔(大腸壁の弱い部分が外側へ膨らんで破裂する)や高齢者では腸壁の血流が障害され、腸壁が腐って破れます。

必要な検査

CT、腹部レントゲン、血液検査、など。

治療法

上腹部の消化管穿孔では、原則として緊急手術が行われてきましたが、近年、十二指腸潰瘍の穿孔後時間経過の少ない症例では、手術をせずに治療可能となっています。 下部消化管穿孔では、腸内細菌による腹膜炎から敗血症に至り、時間が経過すると致命的になる場合が多いです。緊急手術と術後の集中治療が必要です。

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