病名 | 重症外傷・高エネルギー外傷(とくに生命に関わるもの)(じゅうしょうがいしょう・こうえねるぎーがいしょう) |
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部位 | 全身 |
主な症状 | 損傷の部位、程度により様々 |
生命に関わる重症の外傷では、下記の症状に注意します。 正常の呼吸が出来ているか、脈拍がふれるか、意識があるか。 その後、主たる損傷部位に注目して症状を把握します。 症状は、損傷により多彩です。
交通事故で強い外力が加わった(はねとばされた、下敷き、挟まれ、など)、高所からの墜落、階段からの転落など。
生命の危険が切迫している重症外傷患者では、レントゲンなどの検査よりも生命に関わる身体所見を把握しつつ、これらに対応した蘇生術を行うことを優先しなければなりません。 気道は確保できるか、呼吸状態はどうか、循環は維持されているか、意識レベルは如何か、これらを迅速に把握しつつ、問題が有ればまずその問題に対する対応処置を優先します。 さらに、超音波検査による腹腔内出血の有無と、全身の観察を行います。
必要に応じ気管挿管による気道確保、人工呼吸、肺が破れて呼吸が出来ないと判断すれば胸腔ドレナージ(胸腔に管を入れて肺から胸腔内にもれた空気を除去する)、ショック状態に対しては急速な輸液を行います。腹、胸への出血や頭蓋内損傷、全身の大きな損傷の概要を把握して、応急の対応策を講じます。 しかる後に、全身を検索して損傷の詳細な把握と治療方針を立てます。