病名 | 心肺停止状態(しんぱいていし じょうたい) |
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部位 | 全身 |
主な症状 | 意識がなく、呼吸を感ぜず、脈を触れない |
意識の確認のために、胸を叩きながら呼びかけても、反応がなく、呼吸の確認のために、患者の胸の動きが見られず、患者の口元に耳を近づけても呼吸音も聞こえず、呼気を感じることが出来ません。さらに可能なら脈拍の確認のために、頸動脈を触れてみても脈を触れません。
病気により予期せず急激に発症するものとして急性の心不全、脳卒中などの疾患があります。 病気以外に外因性として外傷や中毒により発生することがあり、外傷としては頭の外傷、胸部の外傷、その他、大出血を伴う外傷などによります。また、中毒としては一酸化炭素や硫化水素などの有毒ガスなどによります。
検査は後回しにして、一刻を争って心肺蘇生術を実施することが極めて重要です。 救急隊が到着するまでの間、少なくとも胸骨圧迫(俗に心臓マッサージと呼ばれ、両側の乳頭の中央を手のかかとに相当する手根部で強くリズミカルに圧迫を続ける:強さは胸の厚さの三分の一が圧迫されるように1分間に100回のリズムで押す。人工呼吸は出来なければしなくとも良い)を続けることが決定的に重要です。
救急隊は、現場か救急車内で、救急救命士が空気の通り道を確保するために、気管内にチューブを入れたり、点滴をして強心薬を投与します。病院に運ぶよりも先にこれらを実施することが重要です。