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急性薬物中毒

症状の解説

多くの場合に、精神神経科で処方された睡眠薬や向精神薬(鎮静作用や睡眠作用がある)を服用するために、意識障害や昏睡状態となります。うつ病に対する薬剤では、大量服薬により不整脈を誘発し、命にかかわる場合もあります。昏睡状態となるために、嘔吐したものを気管に吸い込んで肺炎を併発したり、窒息したりする事もあり、また、寝返りを打てないために圧迫による筋肉障害を生じることもあります。

主な原因

多くは精神神経科で処方された薬剤を、大量に服薬することにより生じます。まれに、誤って過量服薬することがあります。循環器疾患に対する治療薬などを過量服薬した場合には、血圧が下がるなどの危険な状況に陥ることもあります。

必要な検査

必要に応じて、服毒した薬剤を調べるために、血液や尿の検査を行います。しかし、検査ですべてが判明するわけではなく、患者さんの周辺からの情報(どのような薬物を、どの程度服毒したか)が極めて重要です。

治療法

胃洗浄、活性炭の投与により、消化管内に残存する未吸収の薬剤の排除と吸収阻止の処置を取ります。必要であれば体外循環により、血液中に吸収された薬剤の吸着、透析による排除処置を行うことがあります。また、特異な拮抗薬、解毒薬を用いることもあります。

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