病名 | 嚥下障害(えんげしょうがい) |
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部位 | 口、舌、あご |
主な症状 | 食べることの障害 |
上手く食べることができない(飲み込むことが難しく時間がかかる、栄養の低下や体重減少、食事でむせるなど)、唾液や食物の誤嚥(誤って気管に入ってしまうこと)で肺炎を起こしてしまうなど
口腔(舌も含む)・咽頭・食道などの食べ物の通過経路の炎症や腫瘍などによる通過障害(例えば急性扁桃炎や口腔内や咽頭のがんなど)、嚥下動作を行なうための神経や筋肉の障害によるもの(例えば脳梗塞や脳出血、脳性麻痺など)、他にも他疾患の術後(長期臥床が引き金になることがあります)やヒステリー、薬剤性の嚥下障害など、多岐にわたります。
診断には一般的な口腔・咽頭などの観察を行い、水飲みテストなどの嚥下スクリーニング検査、内視鏡を用いる嚥下内視鏡検査(唾液の貯留を確認したり、液体や食物を嚥下させて誤嚥を推測したりします)や、嚥下造影検査(レントゲン透視下で造影剤入りのゼリーや固形物などを嚥下してもらい、嚥下状態を確認します)を行ないます。
嚥下障害を初発症状とし原因疾患が見つかった場合は、担当科での治療が優先されます。 嚥下障害の原因や重症度に応じて、言語聴覚士や看護師とともに嚥下リハビリテーションを行います。リハビリテーションのみでは経口摂取が困難で嚥下性肺炎を繰り返す患者さんには、手術加療を行なう場合があります。