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耳硬化症

症状の解説

一般的には思春期ごろに始まる両側性の進行性の伝音難聴が症状です。 騒音環境下でかえってよく聞き取れると言った現象が起こることが有り、Willis錯聴と言われています。 難聴に伴い、耳鳴、耳閉塞感を感じますが、左右差が少ない症例や、ゆっくり進行している際には感じられない事も多いです。

主な原因

原因は不明です。
白人種に明らかに多く、遺伝的素因が関与していると言われています。
アブミ骨の底板に病的な骨増殖が起こり固着をきたします。

必要な検査

鼓膜の視診では正常所見ですが、時にピンク色を呈し、Schwartzeの徴候と言われています。純音聴力検査で低音域に気骨導差の大きい伝音難聴を示し、2kHzを中心とした骨導閾値の上昇を示すCarhart’s notchが見られます。
音響性耳小骨筋反射が得られなくなります。
側頭骨レントゲン、CT等には異常を認めません。

治療法

確定診断のために試験的鼓室開放術を行い、耳硬化症の確定診断を行います。
アブミ骨手術を行います。
硬化したアブミ骨を摘出、前庭窓を開放し、代用アブミ骨で耳小骨再建を行います。

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