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いびき・睡眠時無呼吸 

症状の解説

いびきは睡眠中の上気道狭窄による音で、高度になり閉塞に移行すると無呼吸となります。頻回な無呼吸は睡眠を分断し、脳が休まる深睡眠や体が休まるレム睡眠などが十分に取れなくなります。そのため、日中の傾眠傾向が強まり、交通事故など社会影響を及ぼします。 また、高血圧、高脂血症、糖尿病など全身疾患とかかわり、重症例では脳血管、心循環系など重篤な合併症により未治療例は生存率が低下します。

主な原因

肥満による脂肪量の増大、小下顎など顎顔面の発育不全、腫瘤性病変などの上気道疾患、年齢などによる舌の沈下や口腔の狭窄、アレルギー性鼻炎や鼻中隔弯曲による夜間の鼻閉などが上気道狭窄の原因となります。

必要な検査

在宅での簡易モニター検査で睡眠時無呼吸症候群が疑わしい場合、1泊入院していただき終夜睡眠ポリグラフィーで無呼吸低呼吸指数や睡眠の評価を行います。(睡眠中の10秒以上呼吸が止まったり換気が低下する1時間あたりの回数を無呼吸低呼吸指数といい、5未満は正常)
原因検索のため、鼻咽腔ファイバー、鼻腔通気検査、鼻腔~頸部CT、顎顔面Xpにて鼻腔形態、上気道の評価を行います。また全身への影響を診るため、呼吸機能検査や心機能評価として心電図、心エコーなど検査を行います。

治療法

無呼吸低呼吸指数が20以上あれば、鼻腔より陽圧換気をし内腔を広げるnCPAPが保険適応となります。保存的治療として睡眠用のマウスピース、食事・運動療法による20歳頃の体重までのダイエットを行い、また側臥位で睡眠します。CPAP使用時の鼻閉には投薬以外に重症のアレルギー性鼻炎に対するレーザー治療や鼻中隔矯正、下鼻甲介手術治療を追します。 また手術適応があれば咽頭形成術や口蓋垂口蓋咽頭形成術を行います。

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