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突発性難聴

症状の解説

突然に、何の誘因もなく一側の高度感音難聴、耳鳴、耳閉塞感を認め、重症のものではめまいを伴います。難聴がいつ起こったかを患者さんが答えられるのが特徴です。耳鳴は純音性の強いものが多く、めまいは激しいことがありますが、反復しません。反復すれば聴神経腫瘍などの脳腫瘍を考慮する必要があります。年間約25000人の発症数です。50歳代に多く、約7%に両側性に起こることもあります。

主な原因

ウイルス感染や内耳の循環障害が考えられていますが、不明なことが多いです。関連疾患として力みなどの内耳窓破裂によって生じる外リンパ漏、ムンプス聾、聴神経腫瘍やメニエール病が挙げられます。

必要な検査

耳鏡検査を行い、鼓膜所見をとります。本疾患では鼓膜は正常です。標準純音聴力検査で難聴の程度を測定します。一側の高度感音難聴を示します。またABLB,SISI検査によって、聴覚補充現象が陽性かどうかをみます。本疾患では陽性であることが多いです。また突発性難聴の約5%に聴神経腫瘍を合併することもあり、脳内耳道MRI(造影)精査で腫瘍の有無を検討します。

治療法

比較的早期(発症後1週間以内)であれば予後良好です。安静の上、第一選択として、副作用に注意しながらステロイド点滴あるいは内服を行います。その他、プロスタグランディン製剤などの循環改善薬、代謝改善薬などを用います。めまいを伴った症例は治癒困難なことがあります。逆に治療なしでも自然回復するケースもあります。

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