病名 | 顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ) |
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部位 | 顔面神経 |
主な症状 | 顔面神経麻痺 |
突然、片側の顔(表情筋)の違和感や動かないことで見つかることが多く、敏感な方では片側の味覚障害を自覚することもあります。また、眼球乾燥感や聴覚過敏を自覚することもあります。ヘルペスウイルスによって外耳道や耳介に疱疹を伴い、疼痛を伴うこともあります。
顔面神経は、脳から出て顔の筋肉に至るまでに、頭蓋骨の骨のトンネル(顔面神経管)の中を通ります。ヘルペスウイルスなどによって炎症が起こると顔面神経は腫脹しますが、トンネルの直径以上に腫脹しようとして、トンネルの壁で圧迫を受け血行が悪くなります。これが顔面神経の障害される原因と考えられております。また、唾液を分泌する耳下腺や脳に腫瘍ができ顔面神経を圧迫することによって麻痺が起こることがあります。
採血、神経・脳の検査のためMRI撮影をします。顔面神経には、鼓膜からの音の振動を弱める働きがあり、これを調べるために聴力の検査をします。また、障害の程度や予後を知るための電気生理学的検査(電気神経検査:ENoG、神経興奮性検査:NET)を行います。
炎症を抑えるホルモン剤(ステロイドホルモン)を中心とした点滴や内服を行います。点滴はステロイドホルモンを中心とした点滴を約10日間毎日行います。糖尿病や高血圧、胃潰瘍の既往のある方は症状を悪化させることがあり、健常者でも腹痛や(胃炎や胃潰瘍)、顔面腫脹、吹き出物ができることがあります。治療後1ヶ月経過しても治療効果がない場合手術(顔面神経開放術)を行うこともあります。