疾患から診療科を探す(当院で診療可能な疾患か否かは、事前にお問合せ下さい)

加齢黄斑変性

症状の解説

加齢黄斑変性は、50歳以上、特に70歳以上の高齢者に多い疾患です。加齢黄斑変性は萎縮型と滲出型との二つに分類されますが、両者とも変視症(歪んで見える)や中心暗点(真ん中が暗い)などの症状がみられ、視力が進行性に低下します。

主な原因

加齢黄斑変性の原因はまだ分かっていません。加齢が最も大きな要因ですが、滲出型は網膜の外側の脈絡膜から新生血管(脈絡幕新生血管)が網膜下または網膜内に生じ、この新生血管から出血や網膜剥離・浮腫などが生じて視機能が低下します。萎縮型では新生血管を生じることはありません。また、喫煙は加齢黄斑変性発症の最も重要な危険因子と考えられています。

必要な検査

眼底検査で黄斑部網膜に漿液性網膜剥離や出血、萎縮などの所見を観察できます。さらに、蛍光眼底造影や光干渉断層計(OCT)で、脈絡膜新生血管の有無、範囲、病気の活動性などを観察して診断し、治療方針を決定します。

治療法

滲出型では脈絡膜新生血管に対する治療を行います。治療法は主に二つあって、光感受性物質を点滴してから弱いレーザーを照射する光線力学的療法(PDT)と、新生血管を発育させる因子を抑える薬剤を目の中に注射する抗VEGF療法とがあります。加齢黄斑変性の中には治療に反応しやすいものとそうでないものがあり、これらの治療法を組み合わせて行うこともあります。萎縮型には積極的な治療法はなく、経過観察となります。

閉じる