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頻尿

症状の解説

膀胱の容量は平均300ccです。約150ccたまると軽い尿意を、250-350ccたまると強い尿意を感じるようになります。平均的な尿回数は、昼間は4〜5回、夜間は0〜2回前後です。1日平均1,000〜2,000ccの尿量がありますが、水を多量に飲めばそれだけ尿の量も回数も増えてきます。昼間に8回以上、夜間睡眠時に3回以上、合計で1日10回以上排尿する時は頻尿症です。

主な原因

頻尿の原因には大別して2種類あります。

原因疾患があるために起こる頻尿
・ 膀胱炎、膀胱がん、前立腺炎、膀胱・尿管結石など病気に伴う頻尿。
・ 糖尿病などの内分泌異常や、慢性腎不全などの病気により尿量自体が増えておこる頻尿。
・ 神経因性膀胱といい、排尿を調節している神経系が障害される病気によっておこる頻尿。

心因性頻尿
疾患や異常がみとめられないにも関わらず、精神的な要因やストレスなどが原因となって起こる頻尿です。

必要な検査

尿検査をすることにより膀胱炎などの炎症がないかを判断します。問診によって、他の自覚症状の有無や頻尿に至った心理的要因を把握していく過程で、残尿感などを訴える患者さんには超音波検査による残尿測定などを行うこともあります。また、排尿量と回数を記録する排尿日誌の作成をする事があります。これにより、一日の排尿回数と排尿量が分かり、また患者さん自身で排尿習慣の理解にもつながります。

治療法

原因疾患がある場合、その疾患に準じた治療を行います。神経性頻尿は、膀胱には何も異常がないので、本来は何も治療する必要はないのですが、患者さんは、膀胱に少量の尿が溜まっただけで強い尿意を感じる場合があります。そこで、膀胱の過敏性を和らげ、収縮を抑える薬(抗コリン薬)の服用が効果的です。薬の服用期間中に、排尿日誌をもとに目標をきめて、排尿間隔を開け、一回量を増やすような生活を心がけてもらう事も重要です。

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