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腎盂腎炎

症状の解説

腎盂腎炎とは、大腸菌などの細菌が膀胱から尿管を逆流し、腎盂や腎実質(皮質)に感染して強い炎症を起こす病気です。急性の場合は、悪寒とともに38〜40度の高熱が出て、腰や脇腹、背中などに鈍痛が起こります。吐き気や嘔吐をもよおし、排尿時の痛みや頻尿、血尿などが出ることもあります。

主な原因

膀胱炎や尿路結石、膀胱尿管逆流症、神経因性膀胱、前立腺肥大症などが原因となることがあります。半数以上では、特に原因がなくて発症します。基礎疾患に糖尿病や、ステロイド薬の投与により免疫抑制状態にある場合は重症化することがあります。また、女性は尿道が短く外尿道口が膣や肛門に近いために、男性に比べて発症率が2倍となっています。

必要な検査

検査はまず尿検査です。尿培養を施行して的確な抗生剤を選択するために原因菌を同定します。また水腎症(尿の流れが悪くなり尿がたまる状態)がないかを腹部超音波検査で確認します。背部を殴打してみて痛みが左右どちらにあるか確認します。これにより患側がわかります。CTなどで尿管結石などの基礎疾患を確認することもあります。

治療法

まずは安静・水分摂取とし、原因の細菌に有効な抗生物質を点滴または経口で1〜2週間ほど使用します。症状が重い場合には、入院が必要になります。結石などの原因のある場合はその治療を行います。勝手に治療を中断すると慢性化することがあります。基礎疾患のある場合は感染がおさまればその治療を行います。

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