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腎移植

症状の解説

腎臓の働きが非常に悪くなった時には、血液透析(けつえきとうせき)または腹膜透析(ふくまくとうせき)が必要になりますが、腎移植という方法もあります。腎移植には、家族や配偶者から腎臓を提供してもらう生体腎移植と、亡くなられた方から善意で腎臓を提供してもらう献腎移植(けんじんいしょく)の二種類があります。献腎移植を受けるためには、病院を通じて日本臓器移植ネットワークに登録する必要があります。生体腎移植では、親、兄弟、夫、妻などに腎臓を提供してくれる方(ドナー)がいることが最低条件となります。ドナーになって頂くためには、まったくの健康な体であることも条件になります。また、移植で問題になる、拒絶反応(きょぜつはんのう)がなるべくおこらないような相性を持つことも必要ですが、血液型が違っていても移植は不可能ではありません。

必要な検査

腎臓の提供を受ける場合、その後はずっと免疫抑制剤(めんえきよくせいざい)という薬を飲まなければなりません。そのため、体の抵抗力がどうしても落ちてしまうので、体のなかに病原体(細菌、ウイルス)や悪性腫瘍(がん)などが無いことが条件になります。これらを調べるために、CTなどのX線検査や、血液検査などが必要になります。ドナーの方にも、健康体であることを確かめるためにいくつかの検査を受けてもらいます。

治療法

生体腎移植では、腎臓の提供を受ける方とドナーの方の手術を同時におこないます。ドナーの方からの腎臓は、腹腔鏡(ふっくうきょう)というカメラを使った手術で取り出されます。移植手術の後では、拒絶反応や肺炎などの感染症に注意が必要ですが、大きな問題が起こらなければ、手術から1ヵ月後に退院でき、さらにその1〜2ヵ月後には社会復帰が可能となります。

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