病名 | サルコイドーシス(さるこいどーしす) |
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部位 | 全身、とくに顔面や肘・膝の皮膚、眼、肺、心臓、筋肉 |
主な症状 | 様々な発疹、ぶどう膜炎、呼吸器症状 |
全身の臓器を侵す肉芽腫性の疾患で、国の難病指定を受けています。とくに、皮膚、眼、肺、心臓に変化が現われます。自覚症状としては皮膚の変化と眼の症状の頻度が高いといわれています。皮膚では顔面に赤い隆起性の発疹や環状になった発疹が現れます。膝の古い傷が赤くはれることがありますが、小さな発疹であることも多く、自覚症状がないため気付かれていないことが大部分です。
原因は不明です。欧米では結核菌が関連しているのではないかと考えらていますが、日本ではニキビ菌が関与しているという説が今のところ有力です。
いずれかの臓器で肉芽腫という炎症反応を組織学的に証明しなければなりませんので、皮膚生検を行います。血液検査、ツベルクリン反応、胸部レントゲン写真、シンチグラフィ、PET、CTなどの画像検査、心電図検査などを行います。
皮膚の症状に対しては、ミノマイシンというニキビの薬が有効なことがあります。ステロイドの内服治療も副作用を考えながら使用します。免疫抑制薬やステロイドなどの外用薬が有効なことがありますが、内服治療に比べると効果は不十分です。当科は全国の皮膚科の中で中核施設として多くの患者さんを診断、治療しています。