病名 | 円形脱毛症(えんけいだつもうしょう) |
---|---|
部位 | 頭部、まれに全身 |
主な症状 | 円形の脱毛 |
抜け毛が急に生じ円形に脱毛します。10円玉程度の大きさの抜け毛が1か所に生じること(単発型)が多いですが、多発すること(多発型)もまれではありません。また、髪の生え際だけ抜けること(蛇行型)や、頭全体(全頭型)あるいは頭のみならず眉毛や体毛なども脱毛すること(全身型)があります。
どのように起こるかは正確にはわかっていませんが、何らかの免疫反応が関わっていると考えられています。アトピー素因があると発症しやすく再発する傾向があるようです。多くは精神的ストレスが原因になっています。また、甲状腺の異常や膠原病に関連して生じることもあります。
アトピー素因、甲状腺機能、膠原病に関連した血液検査を行います。
ステロイドやフロジン液などの外用薬、セファランチンとうい内服薬が標準治療で、単発型や軽症の多発型では効果があります。しかし、中等症以上の多発型、全頭型、蛇行型、全身型では、紫外線治療、凍結療法、免疫療法、ステロイド内服治療などを組み合わせて行う必要があります。当科では、SADBEという物質を用いたかぶれ免疫療法やnarrow band UVB 療法を行い、治療成績を向上させています。