病名 | 褥瘡(とこずれ)(じょくそう(とこずれ)) |
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部位 | 臀部(仙骨部、坐骨部、大転子部)、かかと、くるぶし、後頭部、肩甲骨部、腸骨部など |
主な症状 | 潰瘍(かいよう)、出血、浸出液(しんしゅつえき)、悪臭、キズの汚染など |
皮膚や軟部組織がふとんやベッド、車いすと自分の骨の間で圧迫されて壊死(えし;組織や細胞が死んでしまうこと)になってしまう状態です。予防が大切ですが、体の位置を変えることができなかったり、痛みが分からないためにこの状態になってしまいます。
何らかの病気で寝たきり状態で体を動かせない場合や脊髄損傷などで痛みが分からない場合に生じます。本来、予防が大切ですが、体の位置を変えるのを促す介助や自ら一定時間で位置を変える自己管理が必要です。
全身の検査(栄養状態・貧血など)、体の可動性検査、臀部の計測、皮膚の知覚検査、細菌検査などを行います。
まず、壊死(えし)部分を除き、感染を抑えます。軽度の場合は、肉(肉芽;にくげ)が上がるのを促す軟膏、創傷被覆材、成長因子などを使って治します。当院では成長因子を多く含んだ自己血由来の多血小板血漿(PRP)を使う最先端治療も行っています。治りが遅い場合や高度の場合は、植皮術や皮弁の移植手術を行って治療します。治療後は、予防を行えるように自己管理の指導や家庭内や施設での介助環境を整えてもらうよう導きます。