病名 | 切断指(趾)(せつだんし) |
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部位 | 手指、足趾 |
主な症状 | 指(趾)の完全切断、部分的損傷、出血、痛み、皮膚剥離など |
外傷により指(趾)が完全もしくは不完全に切断された状態です。骨折や腱(動かすためのすじ)、血管、神経の断裂を外傷の程度に応じて認めます。血管が断裂している場合は緊急手術にて血流を再開させる必要があります。完全に切断された場合でも常温下で6時間、あるいは冷却(4℃)で保存され12〜24時間以内で、手術により順調に血流が再開されれば指(趾)はつながります。
仕事中の機械に手指が巻き込まれたり引っかかったりする事故が大半です。他に、交通事故や動物による咬傷、指輪がひっかかる事故などがあります。
レントゲン検査で骨折の確認、不完全切断の場合は血管、神経、腱の断裂の評価を行います。
切断された指(趾)が生着するためには、手術用の顕微鏡を用いて、髪の毛より細い糸で血管をつなぎ、血流を再開させます。また骨折の整復固定、指が動くように腱の縫合、神経をそれぞれつなぎます。術後に血液の流れが悪い場合には、先端を切開したり、医療用ヒルを用いて血を流し出させる瀉血(しゃけつ)の処置をおこなうことがあります。指が生着したあとはリハビリを行い、手指の運動機能の回復につとめます。