病名 | 顔面外傷・顔面骨折(がんめんがいしょう・がんめんこっせつ) |
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部位 | 顔 |
主な症状 | 疼痛、出血、皮下血腫、腫脹、変形、知覚異常、複視、咬合異常、開口障害、鼻閉 |
形成外科で主に扱う顔面骨折には、眼窩骨(眼球の周りの骨)、頬骨、鼻骨、上顎骨(うわあご)、下顎骨(したあご)があります。 疼痛・皮下出血・腫脹などは各骨折でほぼ必ず見られますが、骨が大きくずれると顔の変形、知覚神経が損傷されると痺れ、眼球運動に障害が出ると複視(物が二重に見える)、上・下顎がずれると咬合異常(かみ合わせが悪い)が起こります。
顔面局所に大きな力が加わることにより骨折をきたします。 原因として多いのは、交通事故、スポーツ外傷、けんかなどです。
レントゲン撮影、CT撮影は必須です。 その他、症状に合わせて、眼球運動検査、視野測定、知覚テスト、咬合・開口のチェック、髄液漏(脳周囲の液の漏れ)のチェックなどがあります。
手術は、一部の例を除き全身麻酔で行います。ずれた骨を元の位置に整復し、プレートやネジ、ワイヤーなどを用いて固定します。最近では、吸収性のプレートを使用することもあります。咬み合わせの矯正のために、顎間固定(上顎と下顎を固定)し、しばらく口を開けないようにすることもあります。骨折があっても、微小なずれや、特に症状を伴わないような場合は、手術なしで経過をみることもあります。