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内頸動脈狭窄による脳梗塞

症状の解説

まったく症状が出ないものから、ろれつ障害だけのもの、半身のマヒ、意識障害を伴うものまで、症状はさまざまですが、いずれも突然おこるのが特徴です。前触れとして、これらの症状が短時間一時的に出て消失してしまうことがあります。片方(必ず片方です)の目の前が真っ暗になることもあります。この時期に受診していただくとその後の大きな脳梗塞を予防できる場合も多々あります。

主な原因

糖尿病、喫煙、高血圧、高脂血症など生活習慣病が背景にあることが多いですが、動脈硬化により頸(くび)の血管(内頸動脈、脳に血液を送る血管)の内腔が狭くなり、血液が流れにくくなったり、そこに血栓ができてそれが飛んで脳の細い血管に詰まったりしておこります。心臓の冠動脈や脚にいく腸骨動脈にも狭窄をともなうことが多いことが知られています。

必要な検査

まずは頭部および頸部のMRI/Aを撮ることにより、脳の様子、血管の様子が把握でき、治療のために必要な情報が多く得られます。頸動脈エコー、造影剤を使ったCT血管撮影(3DCTA)なども有用です。

治療法

まずは、血をサラサラにする薬(抗血小板剤)を内服することが大事です。同時に生活習慣を見直し、禁煙し、糖尿病、高血圧、高脂血症がある場合には医師の指導のもとにきちんと治療する必要があります。それでも頸動脈の狭窄率が50〜60%以上ある場合には薬だけの治療では脳梗塞を予防する効果は弱く、内膜剥離術あるいは頸動脈ステントなどの外科的処置を併せておこなう必要があります。

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