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下垂体腺腫

症状の解説

下垂体腺腫は下垂体の細胞が腫瘍化したものです。原発性脳腫瘍中、第3番目に多い腫瘍です。一般的には、20−30歳代に多く稀に子供にも見られます。発生した腫瘍により、頭痛、視力視野障害、ホルモン障害(無月経、乳汁分泌、巨人症、末端巨大症、高血圧、糖尿病など)が見られます。ホルモンを過剰に分泌するもの (機能性腺腫)とホルモンを分泌しないもの (非機能性腺腫)に大きく分けられます。

主な原因

下垂体は、脳の正中部でトルコ鞍の中に存在しているホルモンの中枢であり、全身の各臓器に作用してホルモンの分泌を促しています。良性の腫瘍で、一般的には他の部位に転移したりすることはありません。非機能性腺腫 (約40%)、プロラクチン産生腺腫 (約30%)、成長ホルモン腺腫 (約20%)、副腎皮質刺激ホルモン産生下垂体腺腫 (約5%)、甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腺腫 (約1%)、その他 (約4%)です。

必要な検査

大きな腫瘍では、頭部単純レントゲン撮影にてトルコ鞍の風船状拡大や破壊を認め、CT MRI検査でトルコ鞍内から鞍上部に造影される腫瘍として認められます。MRIでは小腫瘍の診断にも有用です。特に造影剤を用いた画像の冠状断像および矢状断像が有用であります。血液検査による内分泌学的検査も必要があります。ほとんどの検査は外来通院で可能です。

治療法

治療法の第一選択は経蝶形骨洞的手術による腫瘍の摘出です。鼻から行なう方法で頭蓋骨をあける手術ではなく、1週間程度の入院で十分可能です。 プロラクチン産生腺腫、成長ホルモン産生腺腫や甲状腺刺激ホルモン産生腺腫などのホルモン産生腺腫では、薬物治療が第一選択となる場合もあります。また、それに手術、放射線などを組み合わせたりすることもあります。

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