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小児白血病【子ども】

症状の解説

白血病は、血液を作る場である骨髄に腫瘍(白血病)細胞が異常に増加する病気です。そのため、本来骨髄が作る正常な白血球(菌やウイルスと戦う)、赤血球(身体中に酸素を届ける)、血小板(出血を止める)が作れなくなり、発熱が長く続いたり、顔色が悪く疲れやすくなったり、出血が止まらなくなったりします。また、骨髄で白血病細胞が急激に増加するため手足の痛みを訴え、時には歩けなくなることもあります。

主な原因

小児白血病は、1年間で小児人口10万人に対し3-4人の割合で発症します。発症のピークは3-4歳にありますが、全年齢でみられます。 原因は、一部で先天的な遺伝子の異常のためおこることがしられていますが、ほとんどがまだわかっていません。白血病は、大きく急性型と慢性型にわかれますが、小児はほとんどが急性型です。また急性型もリンパ球性と骨髄性にわかれますが、小児では約80%がリンパ球性です。

必要な検査

骨髄の病気ですので、骨(腰骨)に針を刺し骨髄液を採取します。形態学的に白血病細胞であるかどうかの診断をするとともに、染色体や遺伝子の異常も検査します。急性か慢性か、リンパ球性か骨髄性かなどの詳細な診断(白血球表面マーカー等)も同時におこないます。白血病細胞は脳脊髄液に浸潤しやすいため、脳脊髄液の検査や、肝臓や脾臓、骨などに浸潤がないかFDG-PET検査などの全身の画像検査もおこないます。

治療法

治療法は、型によって異なりますが、いずれに対しても日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)や小児白血病研究会(JACLS)が全国共通の治療プロトコールを設定しています。 一部ステロイド薬等も用いますが、主体は抗がん剤による治療です。まれな型を除き、最初から骨髄移植を行うことはありません。治療成績は、年々改善され、小児で最も多い急性リンパ球性白血病の標準危険群での5年生存率は90%以上です。

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