病名 | 溶連菌感染症【子ども】(ようれんきん かんせんしょう) |
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部位 | のど、皮膚(顔、全身) |
主な症状 | 突然の発熱、のどの焼けるような痛みと充血、日焼け様の発疹 |
突然の高熱と、のどの焼けるような痛みで始まります。のどを鏡で見ると、粘膜は真っ赤に充血しており、扁桃に白い膿が付いていることがあります。舌にイチゴの様な赤いぶつぶつがみられたり、頸の横やあごの下のリンパ腺がぐりぐり腫れていることや、おなかが気持ち悪くなることがあります。顔や体・太もも・背中やお尻に、少しかゆみを伴った日焼けしたように赤い細かい発しんがみられます、口の周りだけが白っぽいのが特徴です。 溶連菌感染症は、回復した後にリウマチ熱や急性腎炎を合併することもあります。
A群β溶連菌といわれる細菌が原因です。4歳~9歳のお子さん(特に学童)に多く、飛沫感染でうつり、主に咽頭炎や扁桃炎を起こします。学校での集団感染が最も多く、潜伏期は3日以内です。皮膚の傷からも感染し、とびひ(膿痂疹)、蜂窩織炎(ほうかしきえん)、丹毒も起こします。
1)のどの拭い液を用いた迅速抗原キット検査
2)のどの拭い液を用いた細菌培養検査 (学童の20%は、のどに溶連菌を持っていますので、診断は症状の有無で決まります)
3)血液検査で、溶連菌に対する抗体(たんぱく質)である抗ストレプトリジン-0(ASO)とアンチストレプトキナーゼ(ASK)の有無を検査します。感染後1週間たった頃から上昇します。発熱初期には上昇していません。
4)腎炎が合併していないか、発病から10−14日たって尿検査を行う必要があります。
1)ペニシリン系抗生物質を10日間服用します。リウマチ熱(心臓の弁膜症の原因となる)の予防には、決められた期間きっちりペニシリンを飲む必要があります。
2)うがいを十分にして、周囲に感染者が発生した場合には積極的にのどの検査を受けましょう。