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多発性硬化症

症状の解説

これまで元気だった15から50歳位の人に、視力の低下、二重に見える、めまい、両足がしびれる、半身がしびれる、歩きにくい、ふらふらする、尿をもらすなどの症状が急に起こり、1-2日で完成します。その後、自然によくなることがあり、うまく診断されていないこともあります。しかし、こうした中枢神経障害の発作を繰り返すことが特徴です。

主な原因

神経細胞が情報を伝えるケーブルは髄鞘(ずいしょう)という絶縁体で保護されています。多発性硬化症では、中枢神経の髄鞘が活性化されたリンパ球によって壊され、情報伝達が障害されるので、多彩な症状が出現します。なぜリンパ球が活性化される(炎症を起こす)のかはよくわかっていませんが、ウイルス感染の関与などが推定されています。

必要な検査

大切なのは何よりも専門医の診察を受けることです。そして、症状の出現時期を考慮してタイミングよく脳や脊髄のMRI検査を受けることが最も重要です。脳脊髄液検査で炎症の程度を調べます。大脳誘発電位では視覚(視る)、聴覚(聴く)、体性感覚(皮膚の感覚)などの情報伝達の異常の有無がわわかります。

治療法

発作時には、障害の程度に応じて、副腎皮質ステロイド・パルス療法、血液浄化療法、免疫抑制剤療法などを行い障害の進行防止に努めます。従って、できるだけ早く受診して診断を確定し、治療を開始することが重要となります。発作が落ち着いた場合には、再発防止のためにインターフェロン療法が行われるのが一般的です。

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