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食道がん

症状の解説

早期には無症状のことが多いのですが、軽度のつかえ感やしみる感じを自覚することもあります。進行の程度によっては嚥下困難が出現したり、神経や気管への浸潤により、背部痛、嗄声、咳などが認められる場合があります。

主な原因

食道がんの発生要因としては環境因子が重要で、喫煙、飲酒、熱い飲食物の嗜好などが、がんの発生と密接に関連すると言われています。しかし、そのような因子と関係のない方もがんを発症する場合があります。

必要な検査

食道がんの診断方法には一般にX線による食道造影検査と内視鏡検査があります。内視鏡検査のときは病変部位を明らかにするために色素(ルゴール染色)を用いて検査をします。その他、がんのひろがり具合をみるためにCT検査を行います。内視鏡的な治療が可能かどうかを判断するためにがんの深さを見るために超音波内視鏡を行うこともあります。また、最近では遠隔臓器転移の検索にPET検査を行います。

治療法

早期食道がん(粘膜内にとどまるもの)に対しては内視鏡的粘膜切除術を行います。早期がんでも内視鏡的な治療ができない大きながんや進行がんに対しては、頸・胸・腹の3領域リンパ節郭清を伴う右開胸開腹もしくは胸腔鏡下の手術を標準術式としています。最近では進行がんの場合は手術の前に化学療法(抗がん剤)を行ってから手術を施行します。 同様の対象群で患者さんの希望や全身状態などにより化学放射線療法(抗がん剤と放射線療法)による治療も行っています。また外科的切除不能症例には、化学放射線療法を中心に治療を行います。

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