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急性膵炎

症状の解説

膵臓は胃の裏側の背中側に存在する臓器であるため、急性膵炎の時には上腹部痛に加え、背部痛を生じることも多くあります。痛みはかなり激しく、じっとしていることが困難なほどです。急性膵炎が重症化した場合(重症急性膵炎)、ショック状態や多臓器不全を引き起こすことがあり、その死亡率は10%程度と報告されています。

主な原因

日本ではアルコールと胆石が急性膵炎の2大成因とされています。そのほかには、内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査、薬剤、高脂血症が原因となることがありますが、原因が同定できない特発性の急性膵炎も存在します。

必要な検査

血液検査や画像検査(超音波検査、CT検査など)により診断します。なかでも造影剤を用いたCT検査は、膵臓の傷んだ部分(壊死)や炎症のひろがりを評価するために適した検査とされています。

治療法

絶飲・絶食とします。その理由は、口から食物をとると膵臓での消化酵素の分泌が促進され膵炎が増悪するためです。そのほか、点滴で栄養分や水分を補いながら、必要に応じて鎮痛剤や抗酵素剤を投与することが基本とされています。経過中に重症化の傾向がみられた場合、ICUにおいて循環管理や呼吸管理などの集中治療が必要となります。

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