病名 | 胃がん(いがん) |
---|---|
部位 | 腹部(胃) |
主な症状 | 食欲不振、腹痛 |
早期胃がんではほとんどが症状はなく、X線による上部消化管造影検査や上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で偶然発見されることが多く、進行胃がんでも無症状なことが多いですが、食欲不振や吐き気、腹痛、吐血や下血などをきたします。 さらに進行すると他の臓器に転移し、その臓器障害の症状が出現します。
私たちはいろいろな食物を食べますが、その中には発がん物質を含んでいるものもあり、長い間摂取していると胃の細胞の遺伝子(いでんし)に異常を起こし、がんを発生させる可能性がでてきます。胃がんになりやすい食物としては、食品(しょくひん)添加物(てんかぶつ)、肉や魚などの動物性タンパク質のこげ、かび、塩分、とうがらしなどが知られています。 胃の中には食物だけでなく空気も入って来ます。たばこの煙や排気ガス、ゴミを燃やしたけむり、壁材に含まれるアスベストなども胃がんの原因として知られています。 また最近では、ヘリコバクターピロリという菌も一部の胃がん発生に関わっていることがわかってきました。
内視鏡検査が最も確実に診断する方法です。最近では経鼻内視鏡など、少し楽にできる内視鏡検査もあります。 胃がんが見つかった場合には、色素内視鏡、NBI内視鏡、超音波内視鏡などの詳しい内視鏡検査で、胃がんの大きさや性質を調べる必要があります。また、CT、採血(腫瘍マーカー)、腹腔鏡検査などで転移の有無を調べます。
小さいがんで見つかった場合は内視鏡で切除できる可能性があります。ある程度の大きさになると、胃切除が必要となります。胃切除の方法としては、局所切除から全摘まで様々な切除方法があります。最近では、腹腔鏡を使用した傷の小さな手術も可能です。 がんが他の臓器に転移している場合や転移している可能性が高い場合は、手術だけでなく、化学療法も必要となります。