病名 | バセドウ病(ばせどうびょう) |
---|---|
部位 | 頚部(甲状腺) |
主な症状 | 甲状腺の腫大、頻脈、眼球突出 |
循環器症状としては、動悸、頻脈、不整脈(心房細動)などが出現します。心不全を伴うこともあります。眼が突出したり、ものが二重に見えたりすることもあります。甲状腺は、のどぼとけ(甲状軟骨)の下部に位置し、気管に付着しています。左右両葉よりなり、蝶のような形をしています。甲状腺が腫れると、自分で触れることができるようになります。20〜40歳代の女性に多い病気です。手が振るえたり、汗をよくかいたり、体重も減少します。生理不順にもなります。
自己免疫異常により、甲状腺を刺激する自己抗体が作られます。この自己抗体により、甲状腺が刺激され、甲状腺ホルモンが過剰に甲状腺で産生されます。
血液中の甲状腺ホルモン(T4、T3)濃度や、甲状腺刺激ホルモン(TSH)濃度、甲状腺を刺激する自己抗体であるTSH受容体抗体などを測定します。超音波で、甲状腺の内部を調べることもあります。放射線同位元素(アイソトープ)を使って甲状腺の働きを調べる(シンチグラム)場合もあります。
一般的には、薬(抗甲状腺剤)で治療を開始します。薬の他にも、アイソトープ治療、甲状腺手術などがあります。アイソトープ治療とは、甲状腺に集積した放射性同位元素(アイソトープ)からの放射線で、甲状腺をゆっくりと破壊する治療法です。