病名 | 巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ) |
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部位 | 血液 |
主な症状 | 貧血、消化器症状、神経症状 |
ビタミンB12あるいは葉酸の欠乏によりDNA合成障害を来たし、骨髄に巨赤芽球性変化を来たします。ビタミンB12欠乏の場合、貧血による症状(労作時息切れ等)に加え神経症状(知覚障害・歩行障害)を来たすことがあります。
以下のものが挙げられます。
・ビタミンB12欠乏:菜食主義、胃切除後、悪性貧血
・葉酸欠乏:慢性アルコール中毒
・両者の需要増大:妊娠、悪性腫瘍、溶血性貧血
以下の検査を行い診断を行います。
・血液検査:大球性貧血(MCV>110が多い)、好中球の過分葉、LDH高値、血清ビタミンB12あるいは葉酸の低下
・骨髄検査:骨髄異形成症候群との鑑別が必要な場合
・上部消化管内視鏡:萎縮性胃炎・胃がん
ビタミンB12欠乏の場合は高頻度で吸収障害があるためビタミンB12の筋肉注射を定期的に行います。葉酸欠乏は経口で補充しますが、両方の欠乏に対してはビタミンB12の補充を優先させます。鉄欠乏の合併に注意が必要です。